人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

指揮棒あれこれ

日曜日の朝です。

 

まだ外は肌寒いですが、さわやかな休日の朝です。

 

 

日曜日の午前中って結構好きです。

 

土曜日は、前日金曜日までの仕事の疲れと、金曜日の夜に呑んだお酒が残っていたり、またゴルフで終日つぶれたりとします。

 

でも、日曜日は、特に日曜日の午前中という時間は、さあ、今日一日何して過ごそうかなとこれから先10時間くらいのことをいろいろ考えて気持ちに余裕が持てるひと時であります。

 

 

我が家の私のリスニング・ルーム兼家族のパソコン・ルームも、CDと蔵書であふれかえってきました。そろそろ、整理しないといけません。

 

私のリスニング・ルームには、一風変ったコレクション(?)が、無造作に箱に入って置かれています。

 

それは、オーケストラの指揮者が使う指揮棒(=ドイツ語ではタクト、英語ではバトン)です。

 

 

そもそもの指揮棒の歴史については、他のサイトを参照いただくとして、今回は、「指揮者による指揮棒の違い」について一風変ったご紹介をしましょう。

 

まず、材質ですが、昔は、竹やメープルなど木製が中心でした。現在は、カーボンやグラスファイバー製なども主流になりました。

 

指揮者によって指揮棒の長さは、まちまちです。市販のものを、弟子が削ったり短く切ったりして自分にフィットする指揮棒を作る人もいます。

 

1960年代のトスカニーニやフルトヴェングラー、ワルターなどは、比較的長い木製のずんぐりした指揮棒を使用していました。ニューヨークのリンカーン・センター内にあるニューヨーク・フィルの本拠地エイヴリー・フィッシャー・ホールには、よく覚えていないけど、ワルターかトスカニーニのどちらかの指揮棒が展示してありました。

 

ベルリン・フィルの本拠地、ベルリン・フィルハーモニー・ホールには、現在の音楽監督のサイモン・ラトルの指揮棒が展示してあります。ラトルもどちらかと言うと短めの木製の棒で、グリップも、コルクではなく、木製でした。

 

1970年代の巨匠、カラヤンは、短めの白色、逆に、カール・ベームやバーンスタインは、長めの木目でしたね。

 

指揮棒の手元(グリップ)部分の形状も指揮者の好みで違います。

 

 

このブログの一番最後に、私が収集した指揮棒の中から特徴的なものの写真を掲載しましたので、それをもってご説明しましょう。

 

最上左の写真:

上) トスカニーニ、フルトヴェングラー、ワルターなどの往年の巨匠が使用していた指揮棒と同じタイプ

 

中) カール・べームや多くのヨーロッパ指揮者が今でも使用しているタイプ。手で握るの部分(グリップ)が細長で、滑り止めに薄くコルクが巻いてあります。

 

下) バーンスタインが使用していたのとよく似たタイプ(バーンスタインのはもう少し長めです。)。手で握るところが、丸まっていて指揮棒を落としたりしませんね。

 

最上右の写真:

上) 朝比奈隆と佐渡裕の指揮棒と同じタイプ。軽くてしなりがいいのが特徴。ヤマハで売っている安いものです。。。

 

中) カラヤンが使用していたのに似ているタイプ。1940年代のカラヤンは、もっと長い指揮棒でした。岩城宏之さんの指揮棒のグリップもよく似たタイプです。

 

下) 小澤征爾が使用していたものと同タイプ。最近、小澤は指揮棒を使わず素手で指揮してます。棒の部分は、木ではなく釣竿と同じ素材だとご本人がおっしゃっていました。往年のフィラデルフィア管弦楽団の名指揮者ユージン・オーマンディもこれと同じタイプの指揮棒でしたね。

 

 

たかが指揮棒、されど指揮棒です。

 

本当に指揮者は、指揮棒がないと指揮できないのか? いや、そんなことはありません。前述のとおり、小澤征爾は、ここ数年指揮棒を持たずに指揮しています。

 

指揮棒を持つことで、リズムを明確に刻めるという利点はあります。逆に、柔らかいニュアンスを表現する時には、素手の方が向いていることもあります。事実、合唱指揮者は、指揮棒を持つことは少ないです。また、オーケストラ指揮者でも、アダージョの楽章などで、指揮棒を指揮台に置いて素手で指揮する人もいます。

 

 

指揮棒も怖いんです。。。

 

と言うのは、昨年の暮れ、NHK交響楽団に客演したピアニストであり、世界的名指揮者のウラディミール・アシュケナージが、演奏中に指揮棒が折れて左手に突き刺さってしまうという事故がありました。

 

チャイコフスキーの交響曲第3番「ポーランド」は、そのままの状態で最後まで振り切りましたが、その後病院に向かい手当てを受けたそうです。本人は、ピアニストでもあり、怪我の具合を心配しました。

 

もっと怖いのは、指揮者かリハーサル中に怒って指揮棒を指揮台に叩きつけ、折れた指揮棒がオーケストラの団員に飛んでくることです。

 

今では、こんな場面はあまり出くわしませんが、昔は私も経験しました。指揮者のトスカニーニは、怒ると、指揮棒だけでなくメガネや腕時計まで投げていたと聞きました。

 

 

添付写真の下の左右2枚は、私が海外旅行時に収集した指揮棒の一部です。

 

新しい国や都市を訪れた時、何か音楽と関連付けて記念になるものはないかと考え、観光の途中で地元の楽器屋さんに行って、買い集めたものです。

 

ニューヨークのカーネギー・ホールの楽屋口の前にある楽譜屋さん、ジュリアード音楽院の近くの楽器屋さん、ウィーンの有名な楽譜屋さん「ドブリンガー」、ローマの楽譜出版社「リコルディ」、ベルリン、パリ、ロンドンなどなど。。。

 

傾向としては、やはりヨーロッパの指揮棒は、木製でスマートなものが多く、アメリカ製は、手の大きなアメリカ人向きの太いものが多いですね。

 

それにしても、現在世界を席巻しそうなのは、日本製のカーボンやグラスファイバー製の指揮棒ですね。海外で指揮棒を探していると、「高品質のものがあるよ」と店員さんから紹介されたら、日本製でヤマハで普通に売っているのと同じ(でもその国では、輸入ものなので、高い!)でがっかりすることも多いです。

 

ちなみに、カーボングラファイト製の日本の指揮棒(定価4,250円)を愛用している日本の指揮者には、私が知っているだけで、秋山和慶さん、尾高忠明さん、そして西本智実さんらがいます。

 

 

 

あんな、たった一本の棒きれで、100名もの演奏家を統率してすばらしい音楽を奏でる入り口になるのって凄いですね。

 

仕事でも、そんな魔法の棒きれあったらなぁ。。。

 

追伸) 先日、小学生の息子が、ハリーポッターの映画に出てくる"なんとかラビオーサ"と呪文を唱えて使う魔法の杖遊びをする時、私の指揮棒コレクションから一本取り出し、友達と遊んでいて折ってしまってました。

 

 

 

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コメント / トラックバック1件

  1. amabile

    指揮棒って、確かに魔法を唱える棒と一緒ですね(笑)指揮棒は素敵な音楽を作り出す魔法の棒。指揮者は魔法使い・・・のように思えます(*^_^*)幼児教育科だった私は音楽の授業に指揮法も少しあって、My指揮棒持ってますよぉ♪木の安~~~い物で、それこそ魔法の棒のような(@^^)/

    2005年2月27日 11:23 PM

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