人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

2005年11月14日 のアーカイブ

作曲家ヒンデミットの指揮

 
パウル・ヒンデミット(1985-1963)というドイツの作曲家をご存知の方は、かなりクラシック・マニア。
 
交響曲「画家マチス」は有名。「ウェーバーの主題のための交響的変容」は、私もオーケストラで演奏したことがあるので、演奏会で取り上げられることもたまにある。彼自身は、フランクフルトの歌劇場でコンサートマスターを勤め、後にヴィオラ奏者となり、それまで独奏楽器としては無視されていた感のあるヴィオラのためのソナタを数多く作曲。つまり相当多彩な音楽家なのです。
 
ナチス迫害を受けて、スイスに亡命したことが発端となるヒンデミット事件は、巨匠フルトヴェングラーまで巻き込み、ドイツ音楽界を揺るがしました。1940年には、アメリカの市民権を得て、エール大学で教鞭をとり、1956年には、ウィーン・フィル初来日に指揮者として同行しています。その時は、自作の「交響曲」と「いとも気高き幻想」という曲を演奏してますが指揮者としての評価は高くなかったようです。
 
そのヒンデミットが、19602月に、ニューヨーク・フィルを振ったブルックナーの交響曲第7番のライブ録音をお馴染みの大阪クラシック音楽バー・アインザッツのマスターから紹介していただきました。こんな音源を聴けること自体、ブルックナー・ファンとしては光栄です。
 
さて、聴いてみると、録音がドライでモノラルなせいもあるのですが、即物的な解釈。ニューヨーク・フィル自身が、そんなにヴィルトーゾでないのが残念。かなり軽快と言ってもいいテンポで演奏が進んでいきますが、そこに独特の味がある。こんなブルックナーがあってもいいと思う。楽章が進むにつれて、徐々にロマン的な香りが漂い、ゲルラル・バウゼに音楽の流れへの変化を表現しています。
 
こんなのばっか聴いているとゲテモノ主義といわれるかもしれないけど、そんなことはありません。だって、今の若手指揮者ってテクニックばかりにこだわって、金太郎飴みたいでつまらないんだもの。
 
 
広告