人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

7月, 2008 のアーカイブ

ヴィオロンチェロ・スパッラによるバッハ無伴奏チェロ組曲

 
前回楽器修理の話題の際に五弦チェロのことを書いた。大好きなJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第6番を普通のチェロで弾くには音域が高すぎて僕たちアマチュアにはお手上げ。バッハの時代にはどうやって弾いていたのだろう。そんな疑問のひとつの答えがヴァイオリニスト寺神戸亮がヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという楽器を使って録音したバッハの無伴奏チェロ組曲全曲だろう。
 
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラとはヴィオラ・ポンポーザと同義語で、スパッラとはイタリア語で肩という意味だそうだ。肩から吊るしてギターのように構えて演奏する小型のチェロ。CDの寺神戸氏自身による解説を読むと、普段地味なヴィオラ(演奏される皇太子殿下には失礼かもしれないが・・・)だが、ヴァイオリン、チェロ、そしてコントラバスは全てヴィオラが起源らしい。現在のチェロはヴィオラ族の中では比較的新参者で17世半ばでようやく登場するのである。へぇぇぇ、随分勉強になった・・・ 面白いのは運指で、この楽器はヴァイオリンと同じなんだとか。つまり全音幅で指を変えるようになっていて、半音幅で指を変えるチェロ奏法の運指とは明らかに違う。だからヴァイオリニストである寺神戸氏が演奏できるのだろう。それにしても世界初録音のこのCDは興味深い。世界広しと言えど、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲とこの無伴奏チェロ組曲全曲の両方を録音している音楽家はヨーヨー・マでもなく寺神戸氏唯一なのだ。
 
      409
 
演奏は装飾音符を多用し、軽快さ(そもそもこの作品はダンスなのだから・・・)とモダン・チェロに似た奥行きのある音が魅力である。しかし後半3曲、特に期待した第6番は普段チェロによる死に物狂い(?)のモダン・チェロ演奏の熱演に慣れ親しんでいるせいか深みが足りない気がした。聴き込むうちに無性にチェロでバッハの無伴奏を弾きたくなった。やはり第6番弾くには五弦のチェロが欲しいかな・・・
 
 
 
 
 
広告

チェロ修理

 

私の楽器が長い入院生活から無事退院してきた。今回はネックが折れてしまうという重傷だったけど、ご紹介いただいた世田谷にあるさくら弦楽器工房を主宰する高橋祐太氏の手によって無事修理完了。今回は表板をオープンして悪そうなところを全て時間をかけて(お金もかけて?)徹底的に直したので、出来上がりにはすごく満足。音艶も馬力も以前と比べ物にならないくらいよくなった。かれこれ7-8年前にこの楽器を手に入れた時に状態がよくないまま弾いていたのでここまでの重傷になったようだ。 この楽器は1905年のイタリア製のGiuseppe Vignali。ゴツゴツした表情の楽器だが、イタリアで長年修行した高橋氏からホンモノとのお墨付きももらった。

早速日曜日に軽井沢国際音楽祭のリハーサルで弾いてみた。ここ1年は昨年手に入れたもう1本のイタリア・クレモナの2000年の新作Salvatore Moschellaに暫く浮気してたけど、修理が完了してみると、こっちの古女房のほうが断然音が深い。これから楽器を弾くのが楽しみになった。

高橋氏はイタリア・クレモナ国際バイオリン製作学校に留学しクレモナとジェノバで修行をされ昨年この工房を開いた。修理・調整だけでなく自ら製作も手がけ、今チェロ1本を注文しても2年待ちだとか。幼少の頃にはチェロを青木十良氏に師事していたこともあり、チェロに対する愛情が深い。氏のチェロはヨーロッパからも注文があるらしく、特に古楽器演奏の盛んなオランダでは氏の製作した5弦チェロが人気だとか。J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第6番を弾くには、E線のついた5弦バロック・チェロって弾いてみたいな・・・

下の写真は高橋氏が修理の際に撮っておいてくださったもの。自分の楽器の中なんてめったに見れるものじゃないし、有難いです。

    DSCF3155      

    DSCF3157

    DSCF3166 

 

人気ブログランキング登録中です。ご協力感謝します。

 


細野晴臣アーカイヴス

 
年度末(当社は8月から翌年7月という会計年度なのです)でとんでもなく忙しいけど、こういう時こそ気持ちを落ち着けなきゃね。通勤時間にはiPODでシェーンベルグの「グレの歌」をスコアとにらめっこしながら聴いてる(というか楽譜を読んでる)けど、自宅に帰って残った仕事するBGMにはもっとリラックスできる音楽が欲しくなる。ここ最近気に入ってるのが元YMOの細野晴臣本人が完全監修したレアもの音源「細野晴臣アーカイヴスVol.1」。テレビドラマやイベント用に作曲された小品がずらっと並ぶ。とてもエキゾチックでトロピカルでコスモポリタン。。。CDショップで何気に目に留まったCDジャケットそのものも細野自身のプロデュースであり存在感も大きい。この手のジャンルは全く無知なんだけど、時にはクラシック以外の作品も心休まるものだ・・・さあ、メール読み終わったら、風呂入って寝ようっと。
 
      351
 
 
 
 
 

朝比奈隆のブラームスとブルックナー

 

カラヤンの生誕100周年同様、今年は巨匠、朝比奈隆の生誕100周年でもあり、様々な記念CDがリリースされている。同氏はブルックナー、べートーヴェンを始めとするドイツ作品で卓越した他の誰にも表現しえない孤高の世界を築きあげた。私も大ファンだ。無骨な朝比奈の音楽は聴き手を選ぶ。聴き手の心が落ち着いていないと野暮ったさだけが目に付く演奏となるが、聴き手に意思があると崇高な朝比奈ワールドが楽しめるのだ。

そんな朝比奈隆のレア盤がリリースされた。まずは、大フィルサンデーコンサートのブラームス交響曲第2番。1978年10月26日フェスティバルホールでの大阪フィル第151回定期演奏会を朝日放送ラジオが収録・放送した音源だ。同年に大フィルは初めての欧州旅行を敢行しその音楽性を確固たるものにし始めた年の演奏である。ブルックナー交響曲と比較すると録音は少ないが、朝比奈のブラームスは味がある。LPでは1979年の神戸での録音(ビクター盤)を持っていたけど今は実家に置いてあって聴く術なし。CDでは1995年の大フィルとのポニーキャニオンへの録音と新日フィルとの2000年のサントリーホールのライブ録音を所有している。これらと比較すると、荒削りながら爽快な推進力が心地よい。何より朝比奈らしい溜めが速めのテンポとの対比で余計に効果的に効いている。時に第3楽章のように縦の線が乱れることもあるがこれだけの音楽の流れの中ではそれもよしとすべし。これまでの二つの録音とは全く違うブラームス像が描き出されている。時にトスカニーニやフルトヴェングラーさえ想像させるような胸のすく快演だと思う。

    625

さてもう一枚は同じく小兵大阪フィルとのブルックナーのミサ曲第3番ヘ短調。1983年9月6日の東京カデドラル教会マリア大聖堂でのライブ録音だ。教会での演奏ということもあり長い残響に包まれて宗教的な雰囲気満点である。朝比奈の指揮は格調高く余計な味付けをせずブルックナーの深遠な世界を真摯に表現している。コーラスも素晴らしくアマチュアとは思えない魂を揺さぶるほどマエストロ朝比奈と呼応している。21年振りのリマスタリング再発売は朝比奈隆の芸術をたっぷりと楽しめる。

    003

 
 
 
 

ベルリン・フィル12人のチェリストたち2008

 
日曜日は俊友会管弦楽団の「グレの歌」のリハーサルに行ったが、難曲に四苦八苦。もっと強い音でアンサンブルを磨き上げたい。そういえば、憧れのベルリン・フィル12人のチェリストたちが来日してたんだ。新潟の友人が聴きに行って素晴らしかったと報告してくれた。これぞ究極のアンサンブル。来日コンサートには行けなかったけど、公演曲目がずらっと収められている「ベルリン・フィル12人のチェリストたち/ベスト2008」のCDを買った。音源は所有しているCDとかぶるけど付録のDVDの演奏シーンが観たくて。何度聴いても素直に感動しちゃう。上手すぎて呆れ返る。ピアソラの「フーガと神秘」やデューク・エリントンの「キャラヴァン」なんて人間業とは思えないくらい多彩。「12人のためのボサ・ノヴァ」もとてつもなくお洒落。彼らの演奏の特徴はひとつひとつの音の粒が立っていて楽器をフルに鳴らしきって強いこと。こんな存在感のある音を出したいんだけどなあと考えるのは夢のまた夢。繰り返し聴く度に自分のチェロの音に落ち込んでいっちゃうよ。ベルリン・フィル12人のチェリストたちもはや世界遺産だと思う。
 
    141
 
 
 
 
 

居酒屋探訪-23: 新宿「もつ焼きウッチャン」

 
先日新宿でちょっとした用事をすませた後、暫くご無沙汰していた思い出横丁に立ち寄ってみた。ここはサラリーマンの天国だが、その中の1軒「ウッチャン」の何ともいえないモツ焼きの煙とにおいに誘われて思わず席に着いた。ホッピー(480円)は中の焼酎をシャーベット状にしていて、グラスもキーンと冷えている。これにマカロニサラダ(280円)とさつと湯通ししたタン生(480円)を注文してひとり晩餐会の始まりだ。時間が遅かったのでお目当てのモツ焼きは品切れが多く、シロ、チレ(どちらも150円)とつくね団子(210円)しか食べられなかったのが残念。店員のお兄ちゃんたちの活き活きした動きもよく、メニューも豊富。この後に耳コリコリ酢合え(380円)とぬかセロリ(180円)も注文。ほんの30-40分くらいだったけど、気持ちよく家路につけた。
 
    2008071320040000  2008071319320000
 
 
 
 
 

KOBUDO -古武道-

 
ようやく梅雨明けかな。関西に出張で来たけど、とろけるような暑さにまいった・・・ そんな時は重厚な本格的クラシックでなくてちょっとポップな音楽を体が求める。タワーレコード横浜モアーズ店で購入したCDの中からKOBUDO-古武道によるニューアルバム「風の都」が心地よい。古武道は、チェロの古川展生、ピアノの瀬尾武、そして尺八の藤原道山というクラシック、ポップス、邦楽という違うジャンルで活躍する邦人アーティストが結成したユニット。チェロの古川展生は、東京都交響楽団の主席チェリストを勤める御馴染みで、そのルックスから女性ファンも多い。一風変わった組み合わせだが、編曲がイカシテいるし3人のコラボレーションが自然で音のやり取りがとても新鮮。他の楽器は別にして、古川展生のチェロは独特のヴィヴラートのためにクラシック作品においては音の生命観に失望することが"たまに"あるんだけど、ここではピッタリとはまっている。特にJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第1番プレリュードはチェロ・ソロでは考えられない豊かな音楽に仕上がっており、これだけでも聴く価値あり。今宵も心静かに、これから東京に戻る寝台特急サンライズ瀬戸の車両で古武道を楽しもうっと・・・
 
    696
 
 

カルビーのじゃがポックル

 
土曜日は久し振りのゴルフ・コンペだった。暑くて大変だったけど、素敵なメンバーとの楽しいひと時だった。その表彰式パーティーでカルビーの「じゃがポックル」を1箱頂いた。北海道限定販売の商品で今や「白い恋人」に迫る勢いの人気だそうで、一時ヤフオクにも高額で出てたらしい。現在も入手困難らしいので、これは嬉しいお土産となった。早速自宅で食べてみたけど、ほどよい塩味とホンモノのジャガイモの食感でビールにピッタリ。家族で取り合いになりそう。
 
    2008071221540000  2008071400030000 
 
ゴルフの帰りに横浜でいつもの通りタワーレコードに立ち寄った。今でも買ったままで封を開けていないCDが20数枚も溜まっているのに・・・ これらのCDはおいおいご紹介するとして、この日買った中からオススメは、「R35 Sweet J-ballads」。90年代のトレンディードラマの挿入歌が16曲と盛りだくさん。CHAGE and ASUKAの「SAY YES」や米米クラブの「君がいるだけで」、藤井フミヤの「TRUE LOVE」なんかカラオケの定番だよね。それにしてもTVCMとCD帯にもあるキャッチフレーズの"もう一度、妻を口説こう"というのにちょっと躊躇してしまうのは私だけか・・・ まあ、懐かしの名曲を口ずさみながら缶ビールとじゃがポックルで風呂上りを楽しもうっと。。。
 
    722
 
  • Chage&Aska 「Say Yes」
  • 米米Club 「君がいるだけで」
  • Jaywalk 「何も言えなくて…夏」
  • 山根康広 「Get Along Together」
  • 藤井フミヤ 「True Love」
  • シャ乱Q 「シングルベッド」
  • T-Bolan 「離したくはない」
  • 稲垣潤一 「クリスマスキャロルの頃には」
  • 中西圭三 「Woman」
  • Class 「夏の日の1993」
  • 槇原敬之 「もう恋なんてしない」
  • 財津和夫 「サボテンの花」
  • オリジナル・ラヴ 「接吻」
  • 徳永英明 「壊れかけのRadio」
  • 藤谷美和子・大内義昭 「愛が生まれた日」
  • 中山美穂&Wands 「世界中の誰よりきっと」
 
 
 

居酒屋探訪-22: 六本木「美豚」

 
会社のオフィスが六本木の東京ミッドタウンにある。お洒落で快適なオフィスに満足しているし、六本木のど真ん中なので夜遅くなってからの食事にも不自由しない。(でも、ミッドタウン内のランチはどこも高いけど・・・) 最近は当社の年度末ということもあって結構遅くまで会社で仕事することが多いのだが、仕事の後に会社の仕事仲間同士でどうしても一杯冷たいビールを飲みたくなる。そんなシチュエーションにぴったりなのが、六本木交差点近くにある居酒屋「美豚-びとん」。なんてことはない普通の居酒屋で椅子もクッションが擦り切れてたりして古風。何故ココを気に入ったかというと、ホッピーの黒と白が飲めることと、もつ焼きが安くてウマイから。特に豚ナンコツはボリュームもあって歯ごたえ最高、そのうえ1串100円という安さ。この日も同僚と二人で行って6本注文。(うち、僕が4本食べた。) 子袋も1串100円でコリコリ感を味わいながら、しみじみとその日を振り返るって感じかな。
 
      2008071023360000    2008071023550000
 
 
 
 
 

シェーンベルグ「グレの歌」

 
俊友会管弦楽団の10月公演作品であるシェーンベルグ「グレの歌」の練習が始まっている。シェーンベルグの初期を代表する大作であり、5人の独唱者、大規模な合唱、通常の倍のオーケストラ編成と類を見ない出演者を要する作品だけになかなか上演される機会が少ないが、今回はトヨタ自動車グループの協賛と三枝成彰さんの演出で実現することとなった。
 
今回の公演が決定されるまで残念ながら聴いたことがなかった。興味がなかっただけなのだけれど。しかし聴いてみると、時代背景からワーグナーやR.シュトラウスやマーラーの影響を感じ取れる。また管弦楽法的にもフランス音楽の香りもある。その上マーラーの「大地の歌」に通じる作風が感じられる。10月5日(日)すみだトリフォニーホールに是非ご来場くださいませ・・・
 
    img004
 
さて演奏する身となると、とてつもなく難しい・・・ これまで演奏した中ではメシアンの《トゥランガリラ交響曲》に匹敵するくらいの難曲。えらいこっちゃぁ・・・これほどまで難しいと僕自身がグレちゃうぞ。。。(親父ギャグですみません。) 今回のもうひとつの楽しみは、テノール歌手である水口聡さんとの初協演。以前ある方を介して仕事で何度かお会いした経験がある。ウィーンをはじめ国際的に活躍されておりどんなヴァルデマールを演じてくださるか、今から楽しみにしている。