人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

12月, 2008 のアーカイブ

指揮者ヤマカズの芸術

 
大晦日です。日本の師走にはベートーヴェンの「第九」が何故かお似合いなのだ。CDライブラリーから今年最後の「第九」はどれにしようか迷って、ヤマカズこと山田一雄指揮京都市交響楽団の1983年ライブを聴く。猿の惑星のような風貌で細かく腕を動かすヤマカズの織り成す音楽は事の外粘っこい。ヤマカズより4歳年上の朝比奈隆のインテンポな無骨な音楽と違い、ヤマカズは独自のドラマティックさでケレンミのない大見得をきっている。それでいて美しいベートーヴェンが成り立っているから不思議だ。各セクションも無駄なくヤマカズを100%信じて着いて来る。ピリオド奏法とか新しい楽譜とか話題の多い「第九」の数あるCDの中でも威光を放っている。
 
それならと思い、ヤマガズの芸術をトコトン楽しもうと、マーラー交響曲第8番「千人の交響曲」(東京都交響楽団との1979年ライブ)と同第2番「復活」(京都市交響楽団との1981年ライブ)も引っ張り出してきた。どれもタワーレコードのオリジナル企画盤だ。今まで日本人最高のマーラー指揮者は渡邊暁雄だと信じていたけど違った!!! ヤマカズこそ日本人最高のマーラー指揮者ではないか。年末のこのねちっこい3作品をヤマカズで聴いてもう年越しそばは食べられないくらいの満腹感だ。これでよい年が迎えられるかな・・・
 
      
 
 
 
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幼なじみとの再会

 
愛媛県松山市の小学校時代の大親友、濱ちゃんが仕事で四国から上京してきた。今年2月に東京藝大の奏楽堂でのコンサートに一緒に出かけて以来の再会だ。濱ちゃんのお嬢さんが藝大でフルートを専攻していてそのコンサートに出演していたのだ。今回は私の行きつけのお店、横浜西口の「味珍」で豚足料理を食べた後、野毛のパパ・ジョンでサントリー角のハイボールを楽しんだ。
 
小学校時代は一緒にサッカーに興じ(当時はJリーグもなく、まだサッカー人気は全くなかった時代・・・)、いつもお互いの家を行き来していた。会えばその時代にタイムスリップ。そんな二人の共通の話題に"音楽"が加わった。濱ちゃんのお嬢さんは日本木管コンクールで一位を受賞しているし、人気ブログランキングのトップを走り続ける高木綾子さんが三位になった神戸国際フルートコンクールで奨励賞も受賞している。藝高時代から上京し黙々とフルートの勉強を続けている濱ちゃんのお嬢さんと同い年のうちの娘も少しは人生観を見習って欲しいものだ・・・ そのお嬢さんの活躍を暖かく見守る濱ちゃんの父親としての姿勢も尊敬する。
 
濱ちゃんがタワーレコード横浜モアーズ店でのCDオヤジ買いを見てみたいと言い出し、行ってみた。マタチッチ&N響の伝説のライブや若手注目株のドゥダメルの新作チャイコフスキーの交響曲第5番などを次々と買い物カゴに入れて。そしたら濱ちゃんのお嬢さんが参加しているCDがあると言う。往年のスーパー・ヒーロー、ウルトラマンのテーマ曲をブラズバンドで演奏した「ウルトラマン・オン・ブラス」というCD。もちろん買いましたよ。早速ライナーノーツを見ると、ちゃんとお嬢さんの名前がクレジット。演奏レベルの高いブラス・サウンドで往年の名曲が蘇ったって感じ。
 
最後は、桜木町の「一蘭」のラーメンで締めくくった濱ちゃんとの再会。また来年、元気に会いましょう!!!
 
  
 
 
 

広上淳一渾身の指揮

 
師走とこの景気で忙しい毎日を過ごしている中、会社の音楽クラブである"ムジークフェライン"の今年最後の鑑賞会で、先週金曜日にサントリーホールで広上淳一指揮新日本フィルハーモニー交響楽団による「第九」を聴いた。[http://www.njp.or.jp/njp/programinfo/2008-09/2008_1219sp.html] 前プログラムのM.ハイドンの「クリスマスのパストレッロ」は仕事が終らず聴き逃したけど、メインの「第九」には何とか間に合った。第一楽章冒頭から見事にオーケストラをコントロールし主旋律の裏に隠れる独特のリズムを強調し、広上ならではの歌心のある音楽を聴かせてくれた。使用楽譜は旧ブライトコッフ版だったが、広上にかかればそれはどうでもいいことだ。終楽章では合唱に焦点を当て指揮棒を手にせず、栗友会合唱団のアーティキュレーションをきめ細かに引き出した。やはりのこの指揮者ただ者ではない。私は広上は日本人指揮者では小澤征爾を含めて5指に入る指揮者だと確信している。
 
広上淳一は京都市交響楽団の常任指揮者を務めるとともに米国コロンバス交響楽団の音楽監督のポジションにあった。そのコンビで最近チャイコフスキーの交響曲第5番のライブ録音をCDリリースした。サバティカルを経て本腰入れて受け入れたのが、アメリカの田舎町オハイオ州のこのオケだった。近隣にはクリーヴランド管弦楽団やシカゴ交響楽団がある中でその存在感をだすことは容易ではない。このCDを聴く限り、技術的にオケに足を引っ張られて広上本来のアゴーギグの効いた主張が生きていないのが広上ファンとしては残念でならないが、ようやく終楽章でこのコンビの爆発的本領発揮を見えた。まだまだ広上の音楽は進化するはずだ。広上の音楽はCDには収まりきらないライブ志向なのだろう。そんな広上が労使交渉で楽員側に立ち理事会と対立したことでコロンバス交響楽団の職を辞任せざるをえなくなったという報道を知った。残念だが広上らしい生き方だと思う。これからは是非と新しい小兵京都市響とCD録音して欲しいと思う。
 
    
 
 
 
 
 

若松の美味なあなご料理

 
出張で三重に行った。四日市から鈴鹿を通って津へ。車での移動の途中に若松にあるあなご料理専門店「魚長」でランチ。近くに漁港もあって、あなご料理が有名なお店。広々として店内には生簀もある。2階の座敷に通された。さあ注文は・・・あなご一匹丸ごとの天丼と、折角だからと追加であなご寿司を二貫。あなご天丼はモチモチの食感でサイコー!!! あなご寿司もシャリを巻き込むようにデッカイあなごが乗せてある。
 
不景気なこんな時代だからこそ、安くて美味しいもの食べて元気つけなきゃね。。。また仕事ガンバルゾー!!! 
 
  
 
 
 
 
 

チャイコフスキーのバレエ音楽

 
私が所属する俊友会管弦楽団の次回公演は、チャイコフスキーのバレエ音楽「白鳥の湖」全曲だ。来年1月17日に神奈川県民ホールで開催される日本バレエ協会神奈川ブロックの第26回自主公演をオケ・ピットで演奏するというもの。俊友会は既にチャイコフスキーの「眠れる森の美女」、プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」で過去2年共演しており今回が3回目。俊友会の音楽監督、堤俊作氏がバレエ音楽の日本の第一人者であり、かつ演目がお得意の「白鳥の湖」ということで自然と力が入る。私自身は今年6月に前職時代に参加していたマイクロソフト管弦楽団で同作品の全曲演奏を経験できたので2度目ということもあり雰囲気もつかみやすい。前回の「グレの歌」はホントに難曲でしんどかったけど、「白鳥の湖」は楽しくて週末の練習が待ち遠しい。
 
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ところで、年末と言えば日本では「第九」だが、ヨーロッパではチャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」が定番だ。前述の「白鳥の湖」と並ぶ三大バレエ音楽としてクラシック初心者にも人気が高い。組曲版はいろいろとCDが出ているが、全曲版となると以外に少ないことに気がついた。そんな中、行き付けのタワーレコード横浜モアーズ店で西本智実指揮日本フィルハーモニー交響楽団による同作品の新作CDを見つけた。ジャケット写真が目に留まったというのが正直な購入動機で完全に製作会社の戦略にはまったかな。3,800円の通常版と違い、4,500円の西本さんのポートレートブック付きの限定版を買ってしまった。写真集は要らなかったのに間違えちゃった。でも西本智実ファンにはたまらないクリスマス・プレゼントなんだろうな。私自身は数年前の大阪での全国アマチュア・オーケストラ・フェスティバル(JAO)で西本さんの指揮で「展覧会の絵」を演奏させていただいたが、打点の分かりにくい棒ではあったけど、オケを自由に歌わせてくれて大きな音楽創り導いてくださり充実した演奏会だった。写真見て発見したけど、西本さん、持つ指揮棒代えましたね? 今までは日本製のカーボングラファイトから見るからに岩城モデルの木製の指揮棒に・・・だから音楽が変わったというわけではありませんが、単なるミーハーなコメントです。
 
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最近はレコーディング経費削減のため何かとライブ録音が多い中、今年8月18日から20日にIMAホールでセッション録音というところで気合いを感じられる。聴いてみると・・・なんかホンワカしていい。特別な主張もなく、バレリーナの特徴あるタイミングに拘ることもなく、いい意味で日フィルもリラックスしていて心地よい。曲が進むにつれて「坊や、よい子だ、寝んねしなぁ・・・」でお馴染みの日本昔話を観ているような気持ちになった。それ以来、何故か毎朝通勤電車の中でホンワカと聴き続けているという不思議な魅力のCDだった。
 

 
 
 
 

オザワ&ベルリン・フィルの《悲愴》

 
カラヤン生誕100周年を記念して1月28日にウィーン楽友協会大ホールで行なわれた小澤征爾&ベルリン・フィルのコンサート・ライブDVD「カラヤン・メモリアル・コンサート2008」はいろんな意味で興味深い。
 
  収録作品]
    ベートーヴェン: ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61 (独奏アンネ=ゾフィー・ムター)
    J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調よりサラバンド (独奏アンネ=ゾフィー・ムター)
    チャイコフスキー: 交響曲第6番変ロ短調作品74『悲愴』
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まず何故オザワが指揮者として選ばれたかという点。もちろんオザワはカラヤンを師と仰ぎ今や弟子として世界一の名声を得ているというのも事実。(YouTubeで若き日のオザワとカラヤンの対談シーンが観れる。) しかし考え様によっては、日本人以外の他の指揮者なら自分自身の音楽観や存在感を主張し目に見えないカラヤンの呪縛を敬遠したかったのではないだろうか。オザワは日本人として心から尊敬しているカラヤン称え浪花節で出演を受けたのではないかと思ってしまう。共演のムターはもちろんカラヤンによって見出された天才ヴァイオリニスト。ベートーヴェンのコンチェルトでの絶対的安定感と語り口の深さは圧巻だし、アンコールでのバッハでは天国に向かって深い敬愛を伝えるが如くで素晴らしい。
 
次に、ウィーン・ムジークフェラインザールでのベルリン・フィルの演奏。普段ニューイヤー・コンサートなどで見慣れている照明の明るい舞台にウィーン・フィルではなくベルリン・フィルが居ること自体、鑑賞していて不思議な気持ち。カラヤン・サーカスと呼ばれた本拠地のベルリン・フィルハーモニーホールの勝手と違い、狭い舞台で窮屈そうに見える辺りが面白い。それにしてもベルリン・フィルの演奏の上手いこと・・・脱帽です。
 
メインの《悲愴》はカラヤンもベルリン・フィルも、そしてオザワ自身得意とする作品。小澤征爾がパリ管弦楽団と録音した同作品は今もマイ・ベストだ。オザワが指揮棒を持たなくなって久しいが、昔のような斉藤メソッドの明確な振り方ではなく、かみ締めるような指揮で映像では特に歳取ったなぁと感じる。
 
このDVDにはムターとオザワのコンサート当日のインタビューが特典として収録されている。ムターは哲学的にカラヤンとの出会いや音楽を品位高く語っている。一方、オザワの応対はこんなに英語下手だったかなとビックリした。今から10年以上前にタングルウッド音楽祭でオザワの英語のユーモアを交えた見事なスピーチがいまだに記憶にあるだけに、ヨーロッパでドイツ語ばかりしゃべっているからだろうか。字幕の日本語訳が超訳としてよく出来ていると感心する。
 
最後に演奏について・・・正直、ブラボーの一言だ。録音も細部までテクスチャーが浮き彫りになり素晴らしい。オザワはオペラ指揮者ではなく、やはり超一流のオーケストラ指揮者だと感じてしまうのは私だけだろうか。