人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

7月, 2009 のアーカイブ

コンヴィチュニーの真価

 
フランツ・コンヴィチュニーという指揮者がいた。チェコ出身でフルトヴェングラー時代のライプッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団でヴィオラ奏者だった。その後指揮者に転向し、嘘のないいぶし銀の指揮は今では聴けない音楽観かもしれない。中学一年のときに親父が買ってきた2枚目のクラシックのLPレコードが、コンヴィチュニー指揮バンベルグ交響楽団の「新世界」だった。
 
そのコンヴィチュニーの新発売(?)がウィーン交響楽団とのブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」だ。(?)マークを付けたのには訳がある。そもそも、これまでは1960年のライプッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏としてオイロディスクから発売されていたものが間違いで、実は1961年のウィーン交響楽団との録音だったというのだ。東西ドイツ時代のレコード会社もいい加減なもんだ。
 
  
 
コンヴィチュニーの同作品には1952年のチェコ・フィルとのスプラフォンへの録音があるが、録音の良さも含めて私は断然このウィーン響を採る。このウィーン響盤はテンポが速くキリッと引き締まっている。普段は地味すぎるコンヴィチュニーだが、ウィーン響の柔らなホルンの響きや弦セクションの雄弁さが古臭ささを感じさせない。私の72種類目の同作品のコレクションにこういう歴史的名盤が加わったことは嬉しいことだ。
 
 
 
 
 
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日曜日の音楽祭リハーサルとダルマ

 
今年も夏恒例の軽井沢国際音楽祭のリハーサルが泉岳寺のNHK交響楽団練習場で始まった。チェロ・パートは近年メンバーも固定し、オーケストラ・アンサンブル金沢主席奏者のルドヴィート・カンタさんをチェロ主席に迎え、都内のアマチュアの精鋭が集まる。今年で5年目の出演となる今年は、ヨハン・シュトラウスの「こうもり」序曲、N響主席チェリストの木越洋さんによるチャイコフスキーのロココ風の主題による変奏曲、そしてマーラーの交響曲第4番という豪華プログラム!!! リハーサルにも熱が入る。木越さんは直前リハーサルしか参加できないのでそれまでは代奏に桐朋学園卒の堀内詩織さんが来てくださった。(チェロ・パートで撮った写真の前列中央) すごくチャーミングな女性でいて楽器を自由に操りこの難曲をいとも簡単に弾いてしまう。最近はJTアートホールのに室内楽に出演してらっしゃるとかで、2度のリハーサルでファンになってしまった。
 
 
 
 
リハーサル後に何故かウイスキーが飲みたくなった。それも古風なサントリー・オールドが。ダルマの愛称で長年親しまれたこのウイスキーのおつまみには雪印の6Pチーズ。昭和29年の発売という歴史。これに会社で使おうと昆布茶も一緒に近所のダイエーで購入して帰宅。音楽を愛好した後に自宅でゆったりとウイスキーを楽しむ・・・なかなかオツなもんです。
 
 
 
 
 
 
 

ナイスプレイ-全英オープンとジョルジュ・プレートル

 
深夜に連日、全英オープン中継をTVで楽しんだ。石川遼クンとタイガー・ウッズの予選落ちは残念だったけど、59歳になるトム・ワトソンの素晴らしいプレイに感動した。年齢を感じさせない、それでいて勝負強い経験がなせる技。力みのないスウィングと優しい笑顔のプレイは気持ちいい。プレイ・オフでは疲れが見えたか残念ながら優勝は逃したけど感動させてくれました。
 
そのワトソンに匹敵するのがマエストロ、ジョルジュ・プレートル。昨年はウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートに史上最高齢で登場。ウィーン交響楽団とのコンビでのマーラー交響曲第5番は2008年のレコード・アカデミー賞も受賞した人気CDだ。そのコンビがブルックナー交響曲第8番をリリースした。ニューイヤー・コンサートの一月後の楽友協会大ホールでのライブ録音だ。
 
  
 
これが凄いんだ。予想をはるかに上回る超名演。ドラマチックさはフルトヴェングラーを上回り、透明感はジョージ・セルに匹敵する。第四楽章冒頭のティンパニ連打は朝比奈隆&大フィルを彷彿とさせる。テンポが縦横無尽に動き、どの楽章、どのフレーズをとっても生き生きしていて呆れ返るくらい名人芸。一体どんな振り方をしているのか、DVDが発売されたらなぁ・・・ ウィーン響もプレートルの情熱にピッタリと寄り添う感じで見事な演奏を聴かせてくれる。ちょっとこのコンビ目が離せなくなりましたよ。
 
 
 
 
 

荘村清志&スペイン・ビルバオ交響楽団コンサート

 
コンサートに行ってもなかなかタイムリーにブログを更新できないのが残念・・・先週は日本を代表するギタリストの荘村清志さんがアランフェス協奏曲初録音記念でスペイン・ビルバオ交響楽団と共演したコンサートに行った。仕事でお世話になっている住商情報システム社の創立40周年記念のご招待でもあった。会場の東京オペラシティはほぼ満席。2階席は仕事でお付き合いのある各企業のエグゼクティブばかり。皆さんご夫婦でお越しになっていて、開演前と休憩時の和やかな歓談が楽しい。
 
 
 
プログラムは、武満徹の「夢の縁へ」に始まり、ロドリーゴの「ある貴紳のための幻想曲」とアランフェス協奏曲という荘村清志が昨秋同オケと録音したCDと同じ作品を演奏し、その実力を見せつけた。ギター1本だとどうしてもオケの音量に負けてしまうのだが、両者の見事なコラボでホール全体に魂の響きが広がる。
 
同オケは2007年のラ・フォジュルネで来日していたのたが聴き逃していて今回が初めて。スペインのエネルギッシュでありよく訓練された明るいサウンドが心地よい。特にファリャのバレエ組曲「三角帽子」は圧巻。指揮者のファンホ・メナの踊るような仕草の大きな身振りの指揮から出てくる音楽はまるで岡本太郎の作品のようで、ドイツ・オーストリアのオケとはひと味違う色彩感に酔いしれた。盛りだくさんのプログラムで21時30分終演という長いコンサートだったが、梅雨時期にとても後味のよく、客席と舞台が一体化したアットホームさが印象に残った。
 
 
 
 
 

日立フィルハーモニー管弦楽団第27回定期演奏会

 
梅雨時期の中で日曜日は晴天でホッとした。この日は日立製作所さんの役員さんからのお誘いで日立フィルハーモニー管弦楽団の第27回定期演奏会に出かけてみた。会場の上野の東京文化会館は開演前から長蛇の列ができるほどの盛況ぶり。日立グループには日立交響楽団とこの日立フィルの2つの企業オケがあるのだから企業市民の日本の代表格としての底力を感じる。会場では仕事でお付き合いのある日立の役員の方々が勢揃い。企業を挙げてのバックアップなんだなあ、羨ましい。2010年に創業100周年を迎える日立製作所ではこの二つの企業オケでベートーヴェン交響曲全曲演奏に取り組むっていうのだからスゴイ。
 
 
 
ワーグナーの「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第一幕への前奏曲に続いて、この日の白眉、R.シュトラウスの「薔薇の騎士」組曲。私の所属する俊友会管弦楽団でも10月に自分で同作品を演奏するだけにエコ贔屓はできない。指揮者のの田部井剛氏は早稲田大学を経て東京音大と東京藝大で指揮を学んだ逸材。ゆったりめのテンポでこの難曲の聴かせどころをしっかりとリードした。企業オケでここまでのウイーン風の演奏を聴かせられたら、これは負けられないぞ。演奏を聴いていてやたらチェロが弾きたくなるのは音楽に飢えているせいか・・・
 
熱演を楽しんだ後に、まだ午後4時過ぎだったので銀座のヤマハで自分のチェロ用の弦4本セットを購入。それにしても弦が高くなった。迷った挙句にA線とD線はヤーガーにしてG線とC線はスピロコアのタングステン入りがオススメとの店員さんの言葉を信じて3万円以上支払う。うーん、楽器との相性は弾いてみないと分からないし、よかったのだろうか。ついでにキンコーズに立ち寄って、自分が出演するこれから10月までの3つの演奏会の楽譜のコピーと製本。やはりしっかりと製本してないと練習も気合いが入らないのだ。製本したら練習した気分になるからヤバイんだけど・・・
 
 
 
 
 
 

Tokyo Play Opera第29回定期オベラ公演

 
会社の年度末(うちは変則で7月末なので・・・)でバタバタしていて、先週土曜日に開催されたTokyo Play Opera第29回定期オペラ公演のモーツァルト「フィガロの結婚」について今日まで書く時間がなかった。有難いことに高円寺にあるセシオン杉並ホールでのオペラ全幕はチケット完売で満席。私も初めてのオーケストラ・ピットでのオペラ伴奏の貴重な体験だった。マエストロ、セルジョ・ソッシィ氏はイタリアのヴェルディ音楽院を経て、ウィーン国立音楽アカデミーでかの有名なハンス・スヴァロフスキー教授に指揮を師事した経歴を持ち、日本でも武蔵野音大の招聘でオペラ専任教授として来日し日本のオペラ界の育成に貢献してきた人物。イタリア語と日本語が混じっての指導は理解するのが難しかったけどとても雰囲気のある指揮者だ。リハーサル休憩中にお話したら、使っている指揮棒は40年前にウィーンでハンドメイドで作ってもらったものだとのこと。歴史を感じるね・・・
 
 
 
歌手陣はとても素晴らしかったなあ。フィガロ役の中村一人さん、スザンナ役の満田早穂理さん、そしてアルマヴィーヴァ伯爵役の大平訓弘さん。初めてご一緒したけど、アンサンブル力も高く演技も練られていて伴奏しがいがあった。
 
 
午前のリハーサルの後、お昼ご飯を食べようと高円寺をうろついたら、札幌のラーメン有名店「てつや」を偶然発見!!! 数ヶ月前に札幌に出張した時に食べて大感激した記憶が蘇った。早速、人気の味噌らーめんを食す。コクの深いスープと小麦の味たっぷりのシコシコ麺は何度たべてもウマイ。らーめんパワーで3時間以上におよぶ本番もバッチリだった。