人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

11月, 2010 のアーカイブ

八王子フィル

日曜日に八王子フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会に賛助出演した。前回の《悲愴》に続いて2回目。とてもアットホームな団体で地元に根付いた活動が素晴らしい。

今回はNHK交響楽団主席チェロ奏者の藤森亮一さんを迎えてのエルガーのチェロ協奏曲が一番の楽しみだった。藤森さんとは以前に軽井沢国際音楽祭でご一緒させていただいたこともあるし、先週も都内某所での室内オーケストラ演奏で偶然ご一緒させていただいた。N響をバックにサン・サーンスのチェロ協奏曲を広上淳一さんの指揮で録音しているが、私のお気に入りの1枚でもある。銘器アマティの伸びのある艶やかな音色がホールを駆け巡る。第4楽章の練習番号45のH音で終わる旋律の後に、かつてデュ・プレがやっていたようにその上のE音をフラジオで入れて欲しいと先週お会いした時に頼んだら、当日にバッチリ約束どおりに決めてくださった。わがまま聞いてくださり感激です・・・アンコールの《鳥の歌》も沁みたなぁ。コンチェルトの後に藤森さんはオケに参加し、ハイドン・バリエーションとブラ3を一緒にTuttiで演奏。凄いチェリストが一人加わるだけで、チェロ・セクションの音が変わるから不思議なものだ。 

休憩時間にツーショットの写真撮影。うちのお袋手製のチェロの”よだれかけ”を以前差し上げたら使ってくださっていたが、弦セットが入るようにしてほしいとのことで藤森さん用に改良してからお持ちしますね。
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ハートマンのカバン-その2

WordPressのブログに移行したら人気過去ブログのランキング統計が出るようになってた。びっくりしたのは数年前に書いた愛用品の「ハートマンのカバン」が毎日のように上位にランクされている。うれしいデス・・・当時掲載した写真が小さかったので改めて記事にしてみよう。

もちろん今回の海外出張も愛用のハートマン(hartmann)のカバンと一緒。前回紹介した2005年と違うのは、会社に普段持っていくブリーフケース(写真の手前左)と休日に気軽に雑貨や本を入れるショルダーバッグ(写真の手前右)かな。使い込めば褐色のベルティングレザーが深みを帯びてくる。汚れも皺もハートマンのカバンと過ごす人生そのものって感じ。今ならもっと機能的なカバンはたくさんあるけど、年季の入ったハートマンの各アイテムは私のトレードマークとしても手放せない。

右側の写真は普段から使っている小物類。折りたたみ式の財布は3年くらいかな。かなり痛んできたので、新品を既に購入し何時でもリプレースできるように自宅に置いてある。10年使い込んだ名刺入れは手垢も付いてこげ茶色になった。実はつい先月まで使っていたが、破れてお客様の前で名刺を出すのに忍びないとのことで会社の同僚が新しい同タイプのものをプレゼントしてくれたのだ。これ以外にもハートマン・アイテムは後を絶たない。残念ながら昨今はレザーの入手が困難になったらしく発売している種類が激減した。事実、アタッシュケースのハンドル部分もひと昔前の頑丈なつくりから中国製レザーに代わってから弱々しくなったのが残念。三越もこの2月で販売が終了したらしい。全世界で品切れになる前にインターネットで親父買いしたほうがよさそうかもしれない。これからこのハートマンのカバンと仲良く帰国です。。。
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シンガポールのローカルグルメ

日曜日の夕刻にに出張でシンガポールに到着。3年前に来た時と町は大きく近代化してした。今はカジノもオープンしたらしい。一人ボッチの夕食は宿泊先のフォーシーズンズ・ホテルで教えてもらったフード・オペラへ。ここはオーチャード・ロードの新ランドマークとなった巨大ションビッグ・センターIONの地下4階にあるオープンなフード・コート。ローカル・フードが集まる屋台村、ホーカーズの近代バージョンだ。日曜日の夜ということで家族連れやグループでごった返していたが、じっくりと”旨い飯”探しをして、まずはマレー料理のような手羽先/チキンウィングのお店でオーダー。世界の山ちゃんの手羽先を凌ぐ味で、これはビールに合う! 次は若い女性が列をなす一角を見ると豆腐料理りお店。自由に豆腐や野菜などの食材を好きなだけボールにとって湯でてもらう。これで500円くらい。とてもヘルシー・・・その後、地下街散策すると銀ダコやダイソーなどの日本のお店もたくさん出店していた。それじゃもう一品たべようかと思い、今度はチャイニーズ。中国語で全く会話できなかったけど、写真入りのメニューに押されて豚足と白飯とスープを注文。濃い味だったけど豚の角煮のようにまったりとして美味。計3店舗を巡りしっかりと安いローカル・ディナーを堪能できた。これで月曜からの会議はバッチリかな。
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シューマンの指

久し振りに出張でシンガポールに来た。機中で話題の奥泉光氏の「シューマンの指」を読破した。奇しくも今年はシューマンの生誕200周年。ショパンも生誕200周年だが、シューマンのほうが地味な扱いとなっている気がする。それも精神障害に侵されライン川に投身自殺を図ったという史実も影響しているのだろうか。

シューマンの指 (100周年書き下ろし) シューマンの指 (100周年書き下ろし)
奥泉 光講談社 2010-07-23
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この小説を読み始めると前のめりになる。あえて筋書きは紹介しないが、音楽小説でもあり、青春小説でもあり、そしてミステリーでもある。前回に、中山七里氏の「おやすみラフマニノフ」を紹介したが次元が違う。主人公が通う高校のレンガ棟のシーンの描写は村上春樹の「1Q84」にも通じるところがありゾクゾクする。「シューマンは自分自身が楽器だ。」と語る主人公の永嶺修人。「シューマンはね、突然はじまるんだ。ずっと続いている音楽が急に聴こえてきたみたいにね・・・だから実際に聴こえてくる音楽は、全体の一部分にすぎないんだ。」とは下手な音楽辞典の解説より説得力がある。奥泉の文章は描写的で立体的、どこも無駄のない緻密な計算で成り立っている。

作中で登場人物と同じくらい重要な役を担う《ダヴット同盟舞曲集》と《幻想曲ハ長調》Op.17。最近の気に入りは今年の9月にリリースされた内田光子のピアノ。シンガポールで宿泊しているフォーシーズンズ・ホテルにはCDプレーヤーがあるので今も部屋で聴いている。内田光子にとってのシューマンは「クライスレリアーナ」と「謝肉祭」 の以来16年振りの録音となる。《ダヴィット同盟舞曲集》にはシューマンの愛するクララへの詩がある。ともすれば哲学的に意味付けしがちな作品を内田光子は詩情豊かに、時には凛として、またしなやかに演じてみせる。続く《幻想曲》は内田光子の真骨頂。息を殺して聴き入ってしまうほどの素晴らしいピアノだ。内田光子の演奏を聴いていてシューマンには誤魔化しは利かないとつくづく感じる。これくらい二流と超一流の音楽家の差がでる作曲家はないかもしれない。内田光子は詩情感においてもモーツァルトやベートーヴェンのみならず超一流のシューマン弾きと言ってもいいだろう。

 

 

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金聖響の第九

ずっと私が注目している指揮者、金聖響がベートーヴェンの「第九」をオーケストラアンサンブル金沢(OAK)とリリースした。これまで第2番、「英雄」、「運命」、「田園」と第7番を同オケとリリースしていたが、チクルス完成途中でブラームス交響曲全集の製作に入ったため、2009年まで一時中断していた。今回は第1番との2枚組カップリング。30代の指揮者としてベートーヴェン交響曲を録音するには相当の覚悟がいるはずだ。「運命」のCD発売時に付いていたDVDでの同作品の録音風景でも試行錯誤が見えた。ピリオド奏法を基軸にし、金はこれまで自分の理想像を追い求めてきた。そしてファンの我々も金を信じてここまで来たはずだ。その軌跡をかみ締めるためにも貴重なリリースである。演奏は流行の新ブライトコフ版でなはく、これまで同様の新ベーレンライター版を用いている。音色は常に明るく真っ直ぐに前を向いた演奏だ。その中でOAKの巧さが光る。このオケはグローバルに通用するだろう。一方、ソリストは森麻季の伸びやかなソプラノをはじめとして一流なのだが、合唱(大阪フィルハーモニー合唱団)がピリオドアプローチに合わず野暮ったく残念でならない。その昔に小澤征爾がニュー・フィルハーモニア管弦楽団を振った「第九」がレコード芸術のアカデミー賞日本人演奏部門を受賞していたが、このCDなら現代の日本人「第九」演奏で自信を持って推薦できる。同時収録の交響曲第1番はまったく迷いが微塵もなくこのコンビのよさを遺憾なく発揮している。近年のベト1のベスト盤としてもいいくらいだ。後は第4番と第8番としいう最も料理しづらい2作品残っているが、これで真価が試されるだろう。ガンバレ、金聖響 !!!

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