人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

12月, 2007 のアーカイブ

桜肉柿島屋

 

今年もいろんな忘年会があったけど、その中で一番感動が大きかったのが、町田にある桜肉(馬肉)の専門店、柿島屋でした。(℡ 042-722-3532)仕事が終わって新宿駅から小田急ロマンスカーで一駅。別に特別料金払ってロマンスカーに乗らなくてもよいのだけれど一分でも早くお店に着きたいという気持ちで焦ってまして。。。

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大きなお店なんだけど、店内はもう一杯。ワイワイガヤガヤと元気があります。馬肉のさしみ、たてがみ、煮こごり。お酒は焼酎。最初は黒ホッピー。グラスもホッピーも冷やしていいるので、氷を入れるような邪道ではありません。続いて焼酎コップに梅シロップを入れてじっくりと馬肉と一緒に楽しみます。

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続いて本命は馬肉鍋。たっぷりとは馬肉が入ってるでしょ。じっくり煮込んでも固くならない。すき焼きのように生卵をといでいただきます。次に馬肉のしゃぶしゃぶ。コレもイケる!!!

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最後は日本蕎麦を入れます。雑炊でもなくうどんでも中華麺でもなく日本蕎麦なのです。土日はお昼からやってるそうなので昼間からお店のテレビを観ながらひとりじっくりと焼酎と馬肉を楽しむのも大人のオヤジのイカシタ呑み方かもね・・・

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フルベンの「バイロイト第九」問題

 

指揮者フルトヴェングラーの「第九」演奏録音は10種類存在し、その上各社が独自のリマスタリングを行っているためその復刻CDの数たるや40数種類に及んでいるらしい。フルベンの熱狂的な信者は同一演奏公演の違うレーベルのLP/CDの音質の良し悪しを議論している。「フルトヴェングラーCDレビュー」ブログは貴重な情報源として私も愛読させてもらっいています。私自身決してフルベン信奉派ではないんだけど、現代の指揮者は決して持ち合わせないカリスマ性とアゴーギグの効いた想定範囲外な演奏スタイル(これを精神的に深い演奏と呼ぶこともいる)が、時に私の感性とピタッとはまることがある。その典型がブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」。改定版を用いたことだけでブルックナー演奏の固定概念から外れたみたいな批判もあるけど、1951年10月のウィーン・フィルとの録音は愛聴している。(特に同月22日のシュトゥトガルトの公演ではなく29日のミュンヘンでの録音は私のベスト盤。)

1951年と言えば、かの有名な「バイロイトの第九」と同年。第二次世界大戦後再開されることになったバイロイト音楽祭のオープニング(1951.7.29)を飾ったベートーヴェンの「第九」(東芝EMI)はこれまで時代が変わっても同作品の代表盤として君臨しつづけていました。その「バイロイトの第九」に別音源が存在したとは・・・バイエルン放送局が所有していた放送用音源からフルトヴェングラー協会を経てORFEOレーベルが正規リリースした「第九」は私にとってこのクソ忙しい年末の大事件となってしまった。

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これまで聴いていたEMI音源とは演奏が明らかに別モノ。それじゃ、どっちかに偽装問題あり? いや巷の議論を総合するとこれまでのEMI音源はゲネプロ(当日コンサート本番前の舞台でのリハーサルのこと)と本番の両音源をミックスしたものではないかというもの。第1楽章42小節にノイズとして聴こえる聴衆の咳払いだけでも違いは明らか。もちろんテンポ感とダイナミズムも微妙に違う。現代の指揮者ならリハも本番もディジタル的にほぼ同じ演奏が出来るんだろうけど、そこはフルベン先生、毎回違うテンポで進行する。もちろんこの2種類に100%同一とみられる演奏箇所もたくさんある。考えられるのは、(バイエルン放送局を信じるなら)EMI音源は制作時にゲネプロ音源との差し替えとか故意なダイナミックスの変更とかかなり人工的な手を入ったということ。もちろんこのバイエルン音源がゲネプロまるごとということもあり得る。今まで神かベートーヴェンかフルベンかと信じ聴いてきたEMI盤「バイロイトの第九」が当日の公演本番のありのままを伝えていないとなると、ちょっとショック・・・今までEMI音源の復刻品質ばかり議論されていたのは何だったの??? 音質、ダイナミックなスケール、そして完成度から、私は迷わず今回のORFEO盤を採る!!!

 

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朝比奈&N響のDVD

 

日本が誇る世界の巨匠朝比奈隆がNHK交響楽団を指揮した交響曲集がNHKエンタープライズからDVDでリリースされました。今回はベートーヴェンの交響曲第4番、第5番「運命」、第7番、第9番「合唱付き」とブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」、第8番、そして未完の第9番が収録されて6枚組。私はブルックナーの3枚のみバラ売り購入しましたが、自分自身への素敵なクリスマス・プレゼントになりました。  

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どれもCDで既に発売されていますが、映像が伴うことでマエストロ朝比奈隆のブルックナー観がビジュアルに細部に至るまで深く理解できます。左手をあまり使わず右手で大きなテンポの流れだけを示すような一見淡白な振り方に見えるけど、深遠なブルックナーがNHKホールに響き渡っています。ブルックナーの特徴である息の長いフレーズをどう振るのかをチェックするだけでも価値あり。

N響って指揮者によってホンキ度が変わるけど、このシリーズの公演は巨匠を迎えて全力投球の対応です。3枚のDVDをたっぷり時間をかけて連続して鑑賞した中で、朝比奈ファンの熱狂が物語る神憑り的なスケールの大きい第8番ももちろん素晴らしいけど、私にとってのベストは第9番です。映像も他の2公演より落ち着いているし、マエストロも緊張感のある遅めのテンポを持続し、何よりN響のサウンドが分厚い。(第1楽章途中のアッチェレランドでオケが空中分解そしうななってるけど、それもまたスリリングでよし。) それぞれのDVDにはNHKテレビで過去に放送された朝比奈隆の数々のインタビュー番組が収録されており、こちらも朝比奈隆という人間、そして音楽家を知る意味で嬉しい付録。この様な貴重な映像がリリースされたことに敬意を表したいくらいです。

 

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遂に出たカラヤン大阪ライブ

 

ヨッ、待ってました! カラヤン&ベルリン・フィルの1984年の大阪ザ・シンフォニーホールでのライブ映像DVDがソニーミュージックエンターテイメントから出ました。発売前からインターネットではたくさんのレビューも掲載されて人気の高さが伺えます。私は残念ながら生カラヤンは聴いたこと(観たこと)がないんです。それだけに期待が高まり早速購入して日曜日の朝からじっくり鑑賞しました。

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モーツァルトのディベルティメント第15番、R.シュトラウスの「ドン・ファン」そしてレスピーギの「ローマの松」というヴィルトォーゾなプログラム。ホント、生で聴いてみたかったなあ・・・音質はふくよかなリマスタリングがかかり実際の客席よりもゴージャスになってるんじゃないかと予想します。と言うのも客席の咳にも何かを落としたような雑音にもエコーがかかっているし。画像の方は朝日放送の制作だけれどカラヤン御用達のテレモンディアルの常連スタッフが入っているので、いつもの暗めの舞台とダイナミックなカット割りが魅力です。

コンマスは安永徹さん。ヴィオラには懐かしい土屋邦雄さんも顔も見えます。演奏は豪華絢爛そのもの。カラヤンの厳しい表情も最後は笑顔に変わります。ライブということで珍しいミスもあるところが他のカラヤンの人工的映像と違い人間ぽくで好きかも。「ローマの松」の第3曲ジャニコロの松では、ヴァイオリンとヴィオラとチェロのソロ・アンサンブルで、なんとヴィオラが1拍先に飛び出してしまい弾き直してる!!! (練習番号14の5小節目) へぇーっ、ベルリン・フィルでもこんな単純なミスあるんだぁ。この映像の制作はカラヤンが亡くなってからだそうなので、カラヤンが生きていたらこの部分だけども撮り直しさせたかもしれません。

音楽映像芸術という点でも高く評価できると思いますが、注文つけたいところもある。例えば演奏が終わって拍手のシーンがあるけど、ディベルティメントとドン・ファンの拍手シーンでは全く同じ客席映像が使われているのは稚拙だと思う。しかもそのシーンが田舎っぽくて海外でこの映像は通用しないと心配してしまう。もう一ケ所は前述の「ローマの松」のジャニコロの松のシーン。カラヤンの顔にヴァイオリンのTuttiの映像がかぶっているのだけれど、音楽的にははヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのソロ・アンサンブルがメインなのだから音と映像がちぐはぐに感じてしまいます。

来年はカラヤン生誕100周年。もっと珍しいカラヤンの音源が出てくることを楽しみに期待しています。

 

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東フィル「第九」

 

土曜日にサントリーホールでのサムスンスペシャル東京フィル「第九」演奏会に行ってきました。実は午前中に東京ハートフェルトフィルハーモニック管弦楽団のリハーサル(私は正式団員のようなんでけど幽霊団員でもありまして)の後そのままサントリーホールに向かったため、真っ赤なチェロケースを背中にしょって会場入りしてから日本サムスンの役員さんとかご招待されていた他のお歴々と名刺交換することになってちょっと恥ずかしかった。

コンサートの前半はニューヨーク出身のグレゴリー・ダゴスティーノによるオルガンのソロ。J.S.バッハの「トッカータとフーガ」ニ短調をはじめとする3曲はキレのよいロックっぽい演奏で好きでした。

尾高忠明が指揮する東フィルの「第九」は細部まで練られていてシェフ尾高の自信に満ちた満足度の高い演奏でした。新ベーレンライター版に準拠した演奏だったけど、これが指揮者の指示なのか東フィルがチョン・ミュンフンと新ベーレンライター版でベートーヴェン交響曲全集を録音したからなのかどっちだろう。

この日のMVPは、第1楽章の6連符から明確な刻みが聴こえ全曲通して決して手抜きなしの第二ヴァイオリンと、出しゃばらずに雄弁な音で音楽の要所要所を締めてくれたティンパニです。第2楽章スケルツォはシェフの弾力性のある音楽の流れが気持ちよかったし、第3楽章はゆったりしたテンポだけど方向性を見失っていない。終楽章は東京オペラシンガーズの合唱がお見事でした。

そうそう、会場で配布されたプログラムに掲載されていた関月子さん(活水女子大学教授)による楽曲と同時代の美術との対比をした解説がとても分かりやすく興味深かった。学校では美術と音楽は別授業だけど、芸術という点では共通なので一緒に学ぶほうが楽しいと思う。プログラムの後半にはちゃんと英語でプログラム、アーティスト紹介、そして楽曲解説の掲載の配慮があったのは素晴らしい対応だと思います。

帰宅途中で来年演奏する予定のブラームスのクラリネットとチェロとピアノのためのトリオ作品114の楽譜をヤマハ銀座店に注文して、久し振りに音楽丸かじりの一日でした。

 

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大阪の串かつ

 

西日本出張の締めくくりは大阪でした。三日間の全ての予定を無事こなして、帰京するまでにほんの40-50分あったのでJR大阪駅桜橋口近くのぶらり横丁にある串かつ屋さん「七福神」に立ち寄って、おいしい串かつをオヤツがてらつまみました。

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ここは今年5月をオープンしたばかり。大阪と言えば立ち呑み串かつ、ソース二度漬け禁止の串かつが有名です。このお店の串かつは、衣にケーキで使うメレンゲとたっぷりの山芋が入っていてふんわり。お腹にもたれません。それにソースもウスターソースに赤ワインやリンゴなどを加えて煮立てあるので優しい味なんです。1本100円のへレカツ、いか、たこ、玉ねぎ、銀杏(これだけは塩でいただきます。)と1本150円の季節限定の牡蠣と貝柱を注文。値段も味もワンダフル!!! サラリーマンの味方です。

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ちなみに二度漬け禁止のソース。もし足りなかったら、まだ食べていない串かつか食べ放題のキャベツですくってかければ大丈夫なんだよね。

 

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西日本物語

 

今週後半はずっと出張で西日本地区を回っています。まず京都駅で見つけたロンドン・タクシー。京都の風情にピッタリです。ちょっとシートが固いけど広くてリッチな気分になれてよかった。

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その日は博多で宿泊。キャナルシティのクリスマス・イルミネーションがビューティフル。。。疲れていたのでお決まりの屋台の博多ラーメンはなし・・・

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佐賀では恵比須さんに出会いました。街には400体の恵比須さんがあるそうです。思わずJR佐賀駅のホームで商売繁盛を祈願。佐賀での昼食は迷わずラーメン。JR佐賀駅のすぐ近くにある「ららら」でバリ硬メンを注文。コクのあるスープで味はしっかりしててウマい。お腹がすいていたのでテーブルに運ばれたとき写真取り忘れ。。。

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長崎から福岡まで戻るのに時間があったので駅前の長崎ちゃんぽんと皿うどん専門店「飛龍園」で自慢の皿うどんを注文。お酢をかけると味が引き締まって美味でした。

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福岡の最後の夜は中州の那珂川沿いにある天ぷら料理の屋台「司」。寒いけど風情があっていい。。。

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この道30年の女将さんの手作り料理と芋焼酎で仕事の疲れを癒してくれて、束の間のホッと一息の幸せな時間でした。(写真掲載は女将さんのご了解をいただいています。)

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「第九」の季節

 

2007年も残り2週間を切りました。12月はベートーヴェンの交響曲第9番、所謂「第九」の季節ですね。私は最近入手したちょっと変わり種(?)「第九」を聴き比べを楽しんでいます。

まずは、ワインガルトナー指揮ウィーン・フィルの1935年の録音。ワインガルトナーは自身の著書「ある指揮者の提言」でベートーヴェンのメトロノーム指定を含む楽譜について一説ぶった有名な指揮者ですが、最近memorisレーベルから発売された全集の録音はSP盤の針音ノイズが耳につくものの、低弦の迫力あるサウンドがかえって新鮮です。原譜にないホルンやトランペットを追加するのは作曲当時の楽器特性を考慮してのこと。予想外にテンポに抑揚をつけながらも、どことなく気品を漂わせるのはさすが往年の巨匠って思う。決して骨董品じゃなく斬新ささえ感じる演奏だし、「第九」の原点としても貴重な演奏だと思います。

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次に、近年ブームのピリオド奏法によるフィリップ・ヘレヴェッヘ指揮シャンゼリゼ管弦楽団の演奏。へレヴェッヘは現在ロイヤル・フランダース・フィルとベートーヴェン交響曲全曲録音を順次展開中ですがこちらは旧録音。ノリントンやホグウッドのピリオド奏法も王道ですが、こちらもスマートながら音に温かみがあり秘めたる闘志を感じる秀演。高速テンポで一気に終楽章まで行くんだけれど、第四楽章の後半からまるで高速道路から一般道に出て運転してるみたいに最後までガクンとテンポが落ちるのは不可解です。。。

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超変わり種と言えば、「第九」のマーラー編曲版でしょ。ペーター・ティボリスがブルノ・フィルを振った録音です。ティボリスは「運命」と第7番(ベト7)もシューマン交響曲全曲もマーラー編曲で録音していてそのCDを持っています。このベートーヴェン演奏は一言で言えば、オーケストレーションをマーラーの交響曲のように増強してるってこと。ちなみに独唱と合唱はオリジナルどおりです。面白いのは、第四楽章冒頭のチェロとコントラバスによるかの有名なレシタティーボにヴィオラを追加していること。へーぇ、こんな響きになるんだ・・・後はティンパニを倍増してホルンも4本追加しダイナミクス・レンジを大きくとってはいるけど、生のコンサートと違い、CDではその変化はあまり激しく感じられる程じゃないです。解釈うんぬんはさておき、作曲家マーラーの目を通した大袈裟なベートーヴェンを体験できます。

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今週の土曜日にサントリーホールでの尾高忠明指揮東京フィルの「第九」公演を聴きに行ってきます。円熟味を増したシェフ尾高さんがどんなベートーヴェンの苦悩と祈りと歓喜を聴かせてくれるか楽しみです。

 

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ミシュラン二つ星「醍醐」

 

火曜日にお客様から会食で愛宕グリーンヒルズにある精進料理「醍醐」に連れて行っていただきました。ここは先日話題になったミシュラン東京ガイドで二つ星をとった人気店。ミシュランに掲載される以前に予約してたのでこの忘年会シーズンでも予約できたみたいです。超ラッキー。

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懐石料理風の精進料理はどれも心がこもっていておしとやかで、仕事の会話の邪魔をしません。個室からの日本庭園の眺めも心和みます。聖護院ふろふきだいこんに始まり、なめこ雑炊まで11品とデザート。おなかに優しい精進料理でした。いつも家族に妬まれるんだけど仕事の一部ですから。役トクでスミマセン・・・

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何故か記憶に残らないカール・ベーム

 

20世紀後半の三大巨匠と言えば、指揮者のカラヤン、ベーム、バーンスタインだろうな。カラヤンはベルリン・フィルと膨大な録音と映像を残したし、バーンスタインは交響曲や「ウエスト・サイド・ストーリー」などの作曲でも有名だしニューヨーク・フィルとの演奏は誰にも真似できない。一方、ベームは・・・

カール・ベームとウィーン・フィルの来日には日本中が熱狂した。私も1977年の来日時に松山から東京NHKホールまでコンサートを聴きに行った。その記事は2005年1月10日のこのブログでも書きました。ベームが亡くなって25年以上も経つんだな。そのベームの名盤って何があるだろう。。。ウィーン・フィルとのベートーヴェン交響曲全集、ブラームス交響曲全集、そしてベルリン・フィルとのモーツァルト交響曲全集をドイツ・グラモフォンに録音した演奏は、発売時には一世を風靡したけど、今となってはOne of Themのような扱いに思えるし、その扱いはカラヤンやバーンスタインのそれと明らかに違う気がする。正直にベームの演奏ってどんなだったか思い出せない。記録(演奏記録としてのLP/CD録音)はあるのに、そんなに記憶に残っていない。何故なのか分からないんだけど・・・

そのベームがバイエルン放送交響楽団を指揮したベートーヴェンの交響曲第2番、第3番「英雄」そして第7番のライブ録音が、2枚組CDでバイエルン放送アーカイヴ正規録音からの復刻発売になりました。録音は1973年(第7番)と1978年(第2番と第3番)だから前述のウィーン・フィルとの全集発売後で、かつ私がNHKホールで聴いたベームに近い時代です。これを聴いて驚いた!!! 1973年録音の第7番は少し野暮ったいけど、それ以外の2曲は何という躍動感と瑞々しさ。そしてシャープな造形力。録音もベストに近く、覆面リスニングだと誰もベームの指揮とは当てられないんじゃないかな。私の中にもう一度"ベーム・ブーム"を造ってくれそうな予感のするCDです。

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クリスマス・ソング

 

クリスマスのこの時期に街で流れるクリスマス・ソングは家族連れと恋人たちのテーマ曲みたいですよね。いつも聴き慣れてるハッピーなクリスマス・ソングをジャズ・ヴォーカリストのAkikoが歌うとひと味もふた味も違うから不思議。「akoko a white album」というタイトルのニュー・リリースは、純度の高いakikoのヴォーカルでクリスマスには夢があることを思い出せさてくれそう。「サンタが街にやってくる」とか、アップテンポな「そりすべり」とか、ストリング・アンサンブルによる豪華なオープニングの「レット・イット・スノウ」とかどの作品もゴキゲンです。それに往年のあの男性コーラス、デューク・エイセスも参加したスペシャルな「Santa Baby」のセッションは大人のムード満点です。

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日野=菊池Duo Edges

 

ここんところグルメ編しかなかったこのブログですが、音楽聴いてなかったわけじゃないので、そろそろ書かないとね。今日は味わい深い最近お気に入りのJazzトランペットの日野皓正とピアノの菊地雅章によるデュオによる「Edges」(11月発売)をピックアップしましょう。現代音楽のような透明感のある調性と彫が深い語りかけるような音の対話が魅力です。二人のやりとりは、毎回聴く度に違う対話に聴こえるから面白い。聴き手の気持ちにも呼応するのかな。多くを語らなくても相手の気持ちを読んで同調したり、否定したり、勇気づけたり。無駄な音は一切なくふたりの真剣勝負がたまらなくいいんです・・・

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クリスマスツリーと酒蔵

 

ニューヨーク出張日記です。町はクリスマス一色。ロックフェラーセンターの名物クリスマスツリーは何時見ても圧巻ですね。夜のイルミネーションの方がもっと奇麗だと思う。この巨大な生木のツリーは毎年全米各州から選定されるはずなんだけど今年はどこの州だろう・・・

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今回は一人出張なので食事行の行動範囲が狭まります。ステーキとか焼肉とかヘビーなもんじゃなく、一人しんみりと呑みたいと思って6年振りでグランドセントラルステーション(通称グラセン)の近くにある「酒蔵」に行ってみました。ここは全国の地酒を100種類以上置いてあるユニークなお店。NY赴任中はカーネギーホールやリンカーンセンターでのコンサートの後、グラセンからの電車待ちでよく立ち寄ってました。もう潰れてるかと思いきや失礼しました。今も繁盛しているようです。

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早速カウンターに陣取り生ビールで喉を潤して品定めです。その後は日本酒です。まずは、高知の特別純米酒の酔鯨をカラフェで(10ドル)。つまみはネギトロで、焼き海苔を巻いてじっくりといただきます。続いて愛媛の純米吟醸酒の梅錦をこちらもカラフェで注文(14ドル)。大根おろしの効いた牛スジ味噌煮込みとさっぱりした豆腐サラダがウマイ。仕上げはめんたいと辛子高菜のおにぎりにお味噌汁。ふぅぅぅっ、ほろ酔い気分で大満足でした。

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音楽ブログのはずが、またグルメの話題になってしまいました。時差ボケ解消にはしっかり呑むといのですと言い訳。

 

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冬空のニューヨーク

 

日曜日から2泊4日でニューヨークに出張中です。分かっていたことではあるけど、こっちは零下になってて寒い。でもニューヨークって冬が似合うんだな。タクシーに乗ったら、相変わらずドライバーはハンズフリーの携帯電話でずっとどこの国の言葉がわからないけど喋りまくってる。安全運転してよね。でも新機能発見。後部座席にTVがついていてニュースが流れてる横にカーナビがあって今どこを走ってるか一目瞭然。これなら英語通じなくても安心だよね。

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日曜日はお昼前にホテルに到着したのですがまだ部屋が準備できていないとのことでロビーで3時間待ち。でも無料の高速インターネットが誰でも利用できるので、ロビーのソファに座ってメール処理。この日一日どう過ごそうかと悩んでインターネットでコンサートをチェックしたら、ニューヨーク・シティ・バレエの「くるみ割り人形」とカナディアン・ブラスとニューヨーーク・フィル金管アンサンブルのクリスマス・コンサートを発見。でも残念ながらどちらもSold Out。月曜日にはゲルギエフの指揮でプロコフィエフの「戦争と平和」がメトロポリタン・オペラハウスで上演されるけどちょっと重たすぎる。

そうこうしているうちにカーネギー・ホールでのグリーグ没後100周年記念のガラ・コンサート(A Gala Concert in Celebration of Edvard Grieg’s Centennial)を発見。Marcus PausとかRolf Wallinなど知らない作曲家の名前が並んでるけど。14時30分開演でホテルから数ブロックの歩いて10分だし、部屋も準備できていないから、まあ行ってみるか。コンサートは2003年9月にオープンした600席のJudy and Arthur Zankel Hall。もともとカーネギー・ホール内の映画館だったのを改装して出来たモダンなホールでした。ボックス・オフィスに行って「チケット1枚」というと何故かタダでくれた。開演10分前だったからか、入りが悪く困っていたのか、まあどっちにしてもラッキー。

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Per Brevigって指揮者とGRIEG FESTIVAL ORCHESTRAという弦楽オケが登場。グリーグの「ホルベルグ組曲」に続いて、ノルウェー出身の作曲家の作品ばかりどれも米国初演が演奏されました。休憩後のヨハン・スヴェンセン(1840-1911)の「弦楽八重奏曲オーケストラ版」は初めて聴いたけど味わい深い作品でした。グリーグと同世代なのに技巧的に作品で、この作曲家はかのニールセンにも大きな影響を及ぼしているのだとか。初めてのホールでしたが、音の張り出しがよくオケが細部まで分厚く聴こえます。タダだからという理由ではなく十分満足したコンサートでした。

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外に出るともう夕暮れ。ニューヨークの冷たい空気に町のライトアップが奇麗でした。

 

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野毛の魅力

 

横浜のJR桜木町駅のすぐ近くに野毛という町があります。ここには地元のディープなお店がいろいろとあると聞き、行きつけの豚足料理屋「味珍」の常連さんである印刷デザイン会社のSさんと銀行マンのTさんに土曜日に連れて行っていただきました。

まず1軒目は焼き鳥「若竹」。18時の開店前に並んでカウンター席を確保。特製味噌をつけていただく備長炭で焼いた焼き鳥は風味満点。親父さんの団扇を使った心のこもった焼き方は国宝モンでありました。

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口直しに出していただいた大盛りのお漬物はピーマンがバカウマ! これでまたお酒が進んじゃう。仕上げはアツアツのウズラの玉子入りスープ。アドマチック天国で取材されたらしく超混雑は覚悟しなければいけません。    

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もう一軒はしごしたのは、「若竹」から歩いて2分のジャズと演歌の店「papa John」。レトロなカウンターバーで往年のジャズのLPをかけてくれます。演歌は美空ひばりだけだそうです。サントリー角瓶のソーダ割りとお父さんを継いだ二代目の島村研一さんのギャグを楽しみました。(写真掲載はご本人の了解をいただいています。)

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つまみに注文したのが「ネバネバ納豆」なるもの。納豆にオクラ、山芋、生卵を入れて思いっきりかき混ぜます。和辛子を入れると風味が増します。これで粘りのある人間になれるかな・・・

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この日は2軒で終了でしたが、まだまだ日本酒のお店「武蔵屋」とか立ち呑みの「フライ屋」とか面白そうなお店がまだまだあるようです。なんか独特の野毛時間に浸る至極の呑み方。ミシュランがナンボのもんじゃいって感じ。ちなみに、Sさんのブログ面白い(紹介してもいいですかぁ?) し、Tさんは「味珍」年間100回くらい通ってる大物です。

 

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馳走 啐啄のおもてなし

 

仕事関係の会食で銀座6丁目にある「馳走 啐啄(そったく)」にご招待いただきました。お店にあった説明書きによると「啐」とは鳥のひなが卵から出る時に殻を内側からつっつくことで、「啄」とは親鳥がそれを助けようと外側から殻をつつき割ることだそうです。この自然界の神秘的なタイミングをお料理とお客様に例えてこの屋号にしたらしい。たくさんのブログでも紹介されていますよね。

こじんまりとした店内は椅子席で、静かでゆったりとした時間が流れます。京料理風の一品一品には店主の心がこもってる感じ。濃い目の日本酒を熱燗にして杯を酌み交わしながらお料理をいただきます。あっという間の3時間。至極の時を過ごさせていただきました。お店を出てもポカポカ。。。ミシュランにも載っていないのところが逆にいい。

音楽に例えると、極上の室内アンサンブルをどこかの私邸で聴かせていただくような感じかな。Yさん、素晴らしいお店に連れて行っていただき大感謝です。

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ヘネシー100周年

 

経済同友会の会員である日動画廊の長谷川常務のお誘いをうけて、銀座の日動画廊で開催されたコニャックの名門ヘネシーの生誕100周年記念のレセプションに参加してきました。ちょっと私には場違いのようなセレブな雰囲気。展示されていたのはキリアン・ヘネシー生誕100周年を記念して創られた特別限定品「世紀の美」。なんと・・・2,500万円!!! 誰が飲むんだろう。レセプションでサーブされたコニャックがそれだと勘違いしてたんですが、私が飲んだのは普通のヘネシー。考えたら当然だよね。それでも呑ん兵衛としてはとてもウマかった。コニャックのペリエ割りって結構気に入りました。  

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帰宅途中に行きつけの横浜西口の「味珍」で豚足料理と焼酎でホッとひと息。やっぱ、常連さんとたわいのない話をしながらの1杯350円の焼酎が私には似合ってると実感しました。この日でちょうど今年50回目記念の「味珍」。ちなみに去年は59回行ったんですよ。

 

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TDL

 

この間の日曜日に何年か振りに東京ディズニーランド(TDL)に家族で出かけました。園内は完全クリスマス・ムード一色。お昼前に到着して閉園までたっぷりと遊びました。何歳になってもディズニーは夢のあるお伽の世界ですね。うちの家族はディズニー・フリークで、NY駐在時代にはフロリダのディズニーワールドとアナハイムのディズニーランド、そしてパリのディズニーランドにも行きました。TDLを含めて当時の世界四大ディスニー・テーマパーク制覇だったんです。今は香港にもできちゃったけど。

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あっ、そうそう・・・インディージョーンズのアトラクションは世界でそれぞれ違うって知ってました??? ディズニーワールドは飛行機が爆発するようなショーだし、アナハイムのディズニーランドとTDLはジープに乗ってのアドベンチャー。そしてパリは1回転するローラーコースターなんです。パリでは当時小学3年生だった長女の身長が足りず断られてしまいました。諦めきれずに、髪の毛をオダンゴにして靴の中にハンバーガーショップのナプキンをいっぱい詰め込んで。。。いまでもいい思い出です。

今回のTDLでもビッグサンダーマウンテンは110分待ちの行列。ずっと好きなクラシック音楽聴いて並んでました。家族からは自分の世界に入ってると不評でしたが。これだけ並ぶとたっぷりブルックナーの交響曲第8番をフルに聴けますね。足が疲れたけど。。。夜はちょっと遅れましたが、私のバースディディナーをTDLで。思いがけずミッキーマウスとバースディケーキも登場し、とてもパッピーな1日でした。

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美味しい炭火焼鶏料理のお店

 

10月の宮崎出張から炭火焼鶏料理(あえて地鶏とは限定しません)に興味あって、会社の同僚から2軒紹介してもらい行ってみました。まずは地鶏もも炭火焼き「鳥亭」です。(東京都港区白金3丁目/電話03-3440-2321)

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全て無農薬野菜を使用していて、つまみに出してもらった生のエノキダケの食感にビックリ。熊本直送の馬刺しもウマい。仕上げは炎のパフォーマンスによる地鶏炭火焼。味がしみてます。焼酎片手に食も進み過ぎ・・・

もう1軒は骨付地鶏炭火焼の「日向」。(東京都中央区銀座8丁目/電話03-5537-6006)銀座の真ん中にあるお洒落なこじんまりとしたお店です。日向備長炭の香りが地鶏にしみついて美味。。。歯ごたえシコシコ。生きてるなあって感じ。

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どちらのお店も甲乙つけ難い。両日とも大満足の夜でした。後日に風邪ひいてぶっ倒れるとはこの時点で予想だにしてなかったのでした。。。

 

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いぶし銀のカイルベルト

 

ヨーゼフ・カイルベルトという地味な指揮者がいました。生まれはあのカラヤンと同じ年で同じ月(1968年没)。NHK交響楽団にも客演していたので日本のテレビでもお馴染みのドイツの指揮者でした。最近ではバイロイト音楽祭の「ニュルンベルグの指環」のCD発売が世界的なヒットになりましたね。いぶし銀とでもいうのでしょうか、奇をてらわない味わい深い演奏が持ち味です。

その彼がケルン放送交響楽団を指揮したブルックナー交響曲第8番がORFEORレーベルから正規発売になりました。ブルックナー大ファンの私としては見逃せませんよね。同作品には、朝比奈隆、クナッパーツブッシュ、シューリヒトなどなどの往年の名盤が揃っているわけですが、このカイルベルトの演奏は予想外(?)の超大満足。まず1966年のステレオ録音と信じられないくらい音がいい。ヴァイオリンのシャープでもありむせび泣くような音色が素晴らしい。テンポ感もアグレッシブで音楽が停滞しない。終楽章冒頭のティンパニは怒りの鉄拳!!!

ハース版使用でいぶし銀色が高まっていますが、全く腐っていないですよ。賞味期限をごまかした会社が世間で問題になってるけど、この演奏聴けば誇張のない品の良い香気に感動するはず・・・振り過ぎない指揮者なんだよな。これは掘り出し物です。同作品のベスト3に入れちゃおうっと。。。この秋、ドンドンいいCDが出てきてハッピーです。

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立ち飲みシリーズ:三軒茶屋編

 

久し振りの立ち飲みシリーズ、今回は三軒茶屋の「なごみや」さん。東急田園都市線の南口方面です。偶然お店の前を通りがかり一見さんとして入店。まずは黒ホッピーを注文して常連さんの動きを探る。おっ、なるほど・・・カウンターの大皿料理をまずおつまみにするのね。それからダシの利いたふくよかなおでんと、昔懐かしいハムカツを注文。自分の前に置かれた小皿に千円札置いて、注文した品物が出てきたら順次支払うシステム、これは渋谷の富士屋本店と同じだね。

ふと、お隣にいらっしゃった常連さんとの話が始まりました。なんとこの方、豊島ヴァイオリン制作工房の豊島先生。ヴァイオリニストの渡辺玲子さんもいつも弓の毛替えにいらっしゃるそうです。よく見ると「なごみや」の店内に豊島さんが制作した楽器の写真があるじゃないですかあ。1704年イタリア製のGaglianoをコピーしたチェロは両肩が張っていて好みのボディです。近いうちに工房に遊びに行かせてもらうことになりました。チョット一杯のつもりが、弦楽器談義で盛り上がりついつい梅割りチューハイを2杯、3杯と注文しちゃいました。

まだ新人の私なので、残念ながら店内の写真はなしです・・・

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