人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

5月, 2011 のアーカイブ

インバル&チェコ・フィルのマラ5に物申す

土曜日に横浜みなとみらいホールに金聖響指揮神奈川フィルによるマーラー交響曲第9番のコンサートに行こうと予約していたのに、うっかり時間を間違えて聴き逃してしまった。ショック・・・ マーラー生誕150周年の昨年と没後100周年の今年に因んで優れたマーラー演奏に触れる機会がや多いのはファンとしてう嬉しいことだ。東京都交響楽団とのマーラー・チクルスが進行中のエリアフ・インパルがチェコ・フィルハーモニー管弦楽団と今年1月に録音した同交響曲第5番が注目されている。チェコ・フィルは、マーラーの交響曲第7番の初演を行ったりと、ウィーン・フィルと同格に、ボヘミア生まれのマーラーとの縁のあるオケである。演奏はオケのサウンド全般に余裕があり実に雄弁である。渾身の第2楽章も見事であることは認める。しかし、録音技術によって補正された部分(普通のライブでは聴こえないであろう楽器のバランス)が耳には新鮮なのだが、嫌みになる箇所もあるのは事実。そもそもEXTONレーベルは都響とインパルがマーラー交響曲全集の完成に向けて着々とその実績を創っているのに何故いまこの録音をリリースするのだろうか。都響に失礼ではないか。もちろんオケの実力としてはチェコ・フィルのホルン・セクションの豪快な響き、弦セクションの艶やかさを考えると、都響が特色に欠けるのは事実であろう。その都響からインバルがどんなマーラー・サウンドを引き出してくれるかが楽しみなのであって、あまり商業ベースに乗せてなんでもリリースするのは如何なものかと考えてしまう。がんばろう日本、がんばろう都響!

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居酒屋探訪-40: 月島「岸田屋」

神楽坂の「伊勢藤」を小一時間で切り上げて作曲家の三枝成彰さんと共に次に向かったのが、月島の「岸田屋」。マンガ「美味しんぼ」の第一巻にも登場する老舗である。もんじゃ焼で賑わう月島商店街にある同店の外には長い待ち行列。この日は三枝さんの顔(?)で何とか席を確保できた。コの字型の店内こそが理想的な大衆酒場なのだ。満席の客で賑わう活気ある憧れの「岸田屋」に入店できただけで興奮してしまい注文のペースを掴めず、三枝さんにお任せ状態。生とり貝(600円)、肉どうふ(650円)、こはだ酢あらい(550円)、焼はまぐり(600円)、きんめ煮付け(650円)、そしてしっかりと飲んだ後の締めははまつゆ(400円)・・・どれも絶品! 酒も進むし会話も弾む。気がついたら閉店の時間。あっ、しまった!もつ煮込みを注文し忘れてた。これは次回の楽しみとしよう。

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居酒屋探訪-39: 神楽坂「伊勢藤」

お待たせしました! 居酒屋探訪シリーズ再開です。GW期間中に作曲家の三枝成彰さんのお誘いで行った1軒目は神楽坂の「伊勢藤」。大きな縄のれんと行燈を前にすると思わず襟を正してしまう伝統の銘店。酒は「白鷹本醸造」、まず常温で頂いてからお燗に移る。一汁四菜をつまみに静かに酒と語り合う。本来は主人が座する囲炉裏前のカウンターが一番席なのだが、この日はN響元首席クラリネット奏者の横川晴児さんを入れて3人だったので奥の座敷に座る。どの客もぺちゃくちゃ喋らず静かに酒を楽しんでいる。店内の静寂そのものが酒のつまみなのだ。先代の時代は一人3合までだった点は野毛の「武蔵屋」に似ているし、店の雰囲気は仙台の「源氏」にも近い。こんなお店でスマートホン出してメールチェックなんて無粋なことは出来ません・・・忙しい仕事に追われるのではなく気持ちの余裕を持って来店しないと酒に叱られる感じがした。

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オーケストラ大国アメリカ


GWに読書三昧した中の一冊に山田真一氏著の「オーケストラ大国アメリカ」(集英社新書)がある。東京国際フォーラムで開催されたラ・フォル・シュルネ・オ・ジャポン2011のコンサートの合間に一気に読んでしまった。知ってたようで知らなかった事実がいろいろと記載されており興味深い。例えば、ニューヨーク・フィルハーモニックの設立はウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と同じ1842年という事実。あのフルトヴェングラーがシカゴ交響楽団の音楽監督就任予定だったとか。もしも、実現していたらクラシック界の歴史が変わっただろうな。ヨーロッパ以上にショウ・ビジネスが盛んなこの国で全てがチキンとしたエコ・システムの中で”ビジネス”となっているところが流石アメリカって感じ。往年の指揮者では、フリッツ・ライナー&シカゴ交響楽団の疾風の如く駆け抜ける「運命」、ジョージ・セル&クリーブランド管弦楽団の緻密なシューマン交響曲全集、ブルーノ・ワルター&コロンビア交響楽団の心温まるモーツァルト交響曲第40番&41番は今でも色褪せることなく私の貴重なLP/CDコレクションだ。ストコフスキーのアメリカ音楽界に対する功績が大きいことがこの本でよく分かる。家に帰って無性にストコフスキーが出演する映画「オーケストラの少女」が観たくなって夜中3時まで観てしまった。

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わが街のオーケストラ、九響の躍進


九大の学生時代、福岡のわが街のオーケストラは九州交響楽団だった。定期公演の時にはチケットもぎりのバイトさせてもらって、後半は会場に入り込んで聴いたこともあった。大学4年生の時には、私のチェロの師匠のお誘いで九響の演奏会に何度かトラ(賛助団員)で出演もさせてもらった。その時のギャラは全て溜まっていたレッスン代の返金に消えたのを覚えている。そんな九響も地方オーケストラと呼ぶのはもはや失礼だろう。フォンテックからリリースされたマーラー生誕150周年記念の第305回定期演奏会の交響曲第1番《巨人》(花の章含む)を聴いていると懐かしさと同時にその進化に感服する。ミュージック・アドバイザー/首席指揮者である秋山和慶氏の堅実な棒さばきにより外見の派手さよりも若きマーラーの内面的葛藤を遅めのテンポを中心にしっかりとした絵巻物で表現してくれている。特に終楽章は圧巻だ。自宅には「九響30年」と題したLPレコードが置いてある。その中にはNHKでも放映された黒岩英臣氏指揮のブルックナー交響曲第4番が収められている。その当時(1983年)から30年近く・・・初期の30年とは比べものにならないくらいのオケとしての実力と実績を積んだ九響。これからも応援していきたい。

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ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番-俊友会管弦楽団第47回定演作品から

前回のブログに続いて今度はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番のお気に入りのCDを紹介したい。この作品にはルビンシュタインやリヒテルの往年の名演奏が多い中、注目は中国の若手女流ピアニスト、ユジャ・ワンがクラウディオ・アバドと彼の小兵マーラー・チェンバー・オーケストラを配して2010年4月にイタリア・フェラーラでライヴ・レコーディングしたニューリリース。彼女の前作「Transformation」での超絶技巧と奏でる音のニュアンスの妙に一目惚れしたのは私だけではないだろう。今回の演奏はロシア作品にありがちな大袈裟さは微塵もなく、華麗でチャーミングでいて湧き上がる生命力のある新しいラフマニノフの姿がある・・・でも、どんな美辞麗句も及ばない。この演奏の成功を導いたのは紛れもなくアバドだと思う。若手中心かつ小編成のマーラー・チェンバー・オケの楽員ひとりひとりとコミュニケーションとりながら、その楽員と同世代のユジャ・ワンを有機的に結び付けることが出来るアバドはやはり巨匠だ。ちなみに同カップリングのパガニーニの主題による狂詩曲は同作品のベストCDと言ってもよい。
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チャイコフスキー交響曲第4番-俊友会管弦楽団第47回定演作品から

5月8日の俊友会管弦楽団第47回定期演奏会@文京シビックホールが近付いてきた。チャイコフスキーの交響曲第4番とラフマニノフのピアノ協奏曲第2番というロシア二大作品を並べたプログラムは聴き応えあると同時に演奏する側は皆さんに馴染みが深いだけに気を抜けない。GWは自宅でしっかりと練習しているが、お気に入りの同作品のCDを聴いてちょっとリラックス。まずはチャイコフスキーの交響曲第4番・・・カラヤン&ベルリン・フィルの1971年の録音(EMIクラシックス)を取り出してみた。カラヤンは同作品を6回レコーディングしているだけあって得意作品のひとつであることは紛れもない事実であるが、その中でも蜜月の全盛期にあったこの録音が好き。スタッカートの指定箇所もレガート奏法を多用するあたりはカラヤンしかできない真骨頂。ドイツ・グラモフォンのファットな録音よりもシャープで、細部よりも全体のダイナミックな流れを重視した爆演。聴くたびに勉強する点は多いのだが、いざ演奏するとなると”こう”はいかないのが悩み。。。今はHi Quality CDで1,200円で発売されているのはお買い得だ。
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