人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

12月, 2009 のアーカイブ

男の手料理と日本レコード大賞

 
四国から両親が上京してきた。親父が地元でカツオを手に入れたとのことで、実家近所の農家でもらった藁でカツオのタタキを作って土産に持参してくれた。大葉、茗荷、玉葱をたっぷりと散らし、男の料理らしくニンニクのスライスを豪快に乗せて。一緒に作ったのがネバネバ丼。納豆、オクラ、山芋を包丁で刻んで、マグロの中落ちを合わせる。これに醤油とワサビで味付け。出来上がったらせん切りノリをあしらって完成。漫画「クッキング・パパ」で数年前に紹介されていたのを親父が知って、今や我が家の酒のアテNo.1となっている。もちろんその名のとおり、ホカホカごはんにかけて丼として食べるのもウマい。NY単身赴任時代にも自分でよく作ってた。この二品で越の寒梅を親父と二人でグイグイ空けた。
 
 
 
呑みながら日本レコード大賞をTVで観た。EXILEの"Someday"はTVCMでもお馴染みの曲なのであれだけの人気を考えたら大賞受賞は当たり前かもしれないけど、二年連続でなくても・・・個人的には同じAVEX所属の東方神起に取らせてあげたかったなあ。うちの家内が大ファンなのでそしたらお酒のつまみがもう一品ふえたかも。今夜の紅白歌合戦での東方神起の舞台を楽しみにしようっと。
 
 
 
 
 

屋台のラーメン

 
今年も残すところあと数日となった。忘年会の後にちょっとラーメンって、体に悪いだろうけどホッとする。仕事モードの飲み会とマイライフを一瞬にして切り替える魔法の食材かも。ラーメンなら屋台がいいな。その嗜好は学生時代を博多の屋台で過ごしたせいかもしれない。でも最近東京では屋台って少なくなったね。私の行きつけは、銀座日航ホテルから内幸町方面に歩いた高速高架下にある屋台。もう10年くらいお世話になっている。さっぱり醤油味のスープと細麺は東京らしい味。
 
 
 
次はJR新横浜駅前の屋台。閑散とした広場にポツンと屋台が出現。横浜家系の中太麺と大型チャーシューは関西出張を終えて新幹線で戻ってきた疲れを癒してくれる。
 
 
 
もう一軒、JR大船駅のタクシー乗り場にある屋台も時々行ってた。今もやってるのかなあ・・・それから、屋台じゃないけど、行きつけの横浜西口狸小路の焼鳥屋のラーメンが何故かウマいんだ。私はここでビールも焼き鳥も頼まずいつもラーメンだけという確信犯的注文をやってしまう。煮干しの和風スープ。何の変哲もない普通のラーメンに感動。。。
 
 

NHK交響楽団「第9」演奏会

 
日本の師走と言えばベートーヴェンの交響曲第9番がよく似合う。今年はNHK交響楽団の「第9」をNHKホールに聴きに行った。担当するお客様が本当は奥様と一緒に行くつもりが来られなくなって私を誘ってくださったのだ。指揮はN響初登場となるドイツの巨匠、クルト・マズア。NY勤務時代にニューヨーク・フィルをよくマズアの指揮で聴いた。合唱には恒例の国立音楽大学に加えて東京少年少女合唱隊が加わる。22日の初日にはFM生放送でありながら、第3楽章でテンポ感が合わなかったのか演奏を途中でやめて最初から演奏し直しというハプニングがあったと聞く。
 
80歳を超える高齢のマズアの指揮は、ガツガツせずに音楽の骨格を尊重し流れを創り出す。どちらかというとNHKホールの音響のせいもあるだろうが、静かな柔らかい第9だった。終楽章のレチタティーボも無理せず鳴らし気持ちを抑制していた。ただ、「第9」一曲だけの演奏会はちょっともったいない。午後7時開演で8時20分には終わっちゃった。前プロで何か小さな作品くらいあってもよかったかも。事実、遅れて来場して第3楽章まで席に着けない人もかなりいたようだし。
 
 
 
 
 

メリークリスマス

 
クリスマスです。皆さんどのようにお過ごしでしょうか。。。
先般のストックホルム&オスロ出張時に北欧のクリスマスらしいシーンをいくつか見つけた。
 
旧市街地の街角のウィンドウは寒い夜に心を暖かくしてくれる。
 
 
ノーベル博物館前の広場の屋台もかわいらしい。
 
 
市内で売っていたリースと地元の縁起物の馬の形の飾り付けは日本のしめ縄のよう。
 
 
オスロ空港でガラスのサンタクロースの置物を家族のお土産に買った。

 
 
 
皆さん、Very Merry Chrsitmas…
 
 
 
 
 

オスロ・ムンク美術館

 
ストックホルムから鉄道を使ってノルウェーのオスロに移動した。6時間以上の列車の旅だ。オスロではノーベル平和賞記念コンサートに行くことになっていたが、夜の開演まで時間があったのでムンク美術館を訪れることにした。閉館間際だったため足早な鑑賞となったが、入場無料は有難い。ムンクの「叫び」と「マドンナ」、そしてムンクの「モナリザ」とも言われる肖像画が何気なく飾ってあるのを見てインスピレーショナルに感動しその場を動けなかった。
 
ストックホルムもそうだったけど、オスロでもホテル、レストランはもちろん、タクシーでもこの美術館も母国語だけでなく訛りのない美しい英語(米語)が通じることが有り難い。比べて日本が如何にグローバリゼーションから遅れているか身を持って体感した次第。。。
 
 
ムンクの「叫び-Scream」はここ以外にも国立美術館と個人所有の複数枚があるらしいが、音楽に例えるとストラヴィンスキーのような前衛的でかつ古典な雰囲気を醸し出している。同美術館には、同じモチーフで違う「絶望」もあった。よほどムンクにとって《生命》を表現する意義深い構図なのだろう。
 
 
 
同じ展示コーナーにあった「マンドナ」と「ダグニー・ジェエル・プシビシェフスカ」も何とも言えず美しい。
 
 
 
時間が経つのを忘れ、む「叫び」に見入っていると、スペインから来た女学生たちから写真を撮ってくれと頼まれた。それなら私のカメラでも撮らせてねと、全員「叫び」のポースでパチリ。
 
 
加えて感動したのが、「接吻」のシリーズ。グスタフ・クリムトの「接吻」は、マーラーのシンフォニーを思い出すが、ムンクの作品は恋人たちの間で停止した時間空間を背景との対比で描いているように感じてならない。左右に飾られた版画もシルエットのように浮かび上がる様が幻想的で何とも素晴らしい。
 
 
閉館間際のギフトショップで、家族へのお土産で、「叫び」のTシャツを購入。なかなかファンキーでいいだろうと思って日本に電話したら、息子が「恥ずかしくてそんなの誰が着るか」だって・・・
 
 
 
ちなみに写真撮影はストロボなしならご自由にどうぞとのことでした。
 
 
 
 

Lise and Gertrud

 
ストックホルム現代美術館でストックホルム市主催のディナーがあった。ちょうどサルバドール・ダリ展をやっていて興味深かった。食事でまず出てきたのがSmoked Reindeer。何だろうと思ったらトナカイの肉。えっ、スウェーデンではサンタクロース困らないのかなぁ・・・
 
 
 
食事の後のエンターテイメントはLise and Gertrudと言うスウェーデンの女性ボーカルとチェロのデュオ。向いの席のストックホルム市の職員の方が教えてくれた。これがなかなかよいのです。甘い二人の歌声のハーモニーにチェロが見事にマッチして不思議な魅力を出している。ちょっとお笑いの「今いくよ・くるよ」コンビみたいなノリもあって楽しいステージだった。ホテルに帰ってYouTubeみたらたくさん投稿されていた。こちらもご覧ください=> http://www.youtube.com/watch?v=QQVV0n-cCjY&feature=related
 
 
 
 
 
 

Nobel Prize Concert 2009

 
12月7日週はストックホルムはノーベル賞ウィークだ。昨年と違い今年は日本人受賞者はいないが、オパマ大統領のノーベル平和賞受賞で議論が白熱しているようだ。(実際は平和賞のみストックホルムではなくオスロで開催されるのだが。) この時期にNobel Prize Concertがストックホルム・コンサートホールで開催された。現地についてホームページを見るとまだチケットが残っているではないか。地元ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団をロシアノ巨匠、ユーリ・テミルカーノフが振る。プログラムはショスタコーヴィッチの祝典序曲、ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調、そしてプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」抜粋。ピアノは憧れのマルタ・アルゲリッチだ。インターネットで690クローネ(約7,000円)のチケットを無事ゲット。
 
19時30分の開演だが、皇室ご臨席ということで19時15分までに着席と決められているし、ダークスーツ着用との指示がチケットに書いてあった。それで18時過ぎには会場に到着。こちらの冬は午後3時半には真っ暗になるので時間感覚が狂う。入口でうろうろしていたらホール内に通され、着席しようとしたら2階のレセプション・ルームに無理やり誘導された。ものものしい雰囲気でシャンパンが振舞われ何か変??? なっ、なんと・・・当コンサートのパトロンだけが参加するスウェーデンのビクトリア皇太子妃をお迎えした今年のノーベル賞受賞者とのレセプションだったのだ。何という勘違い!!! でもセキュリティー・チェックもなく、見知らぬ日本人をよく入れてくれたもんだ。事情が分かって恥ずかしくて静かに退散。(出ようとしたらまた戻ってくるかと聞かれる始末でもう十分です・・・) 
 
 
 
ようやく正式に開場され着席。私はステージ後ろの席で指揮がよく見える。TV中継もあるし、昨年のエリオット・ガーディナー指揮の同コンサートはライブ映像のDVDも発売されていたくらいなので、この席だとちゃっかり写っちゃうかも。まず全員起立で ビクトリア皇太子妃をお迎えして国家演奏。厳粛な雰囲気が漂う。さあ、いよいよコンサートの始まりだ。テミルカーノフの小気味いい指揮による音楽には色彩感と推進力がある。圧巻は何と言ってもアルゲリッチのラヴェル。ただ、ただ溜息・・・休憩時間はたっぷりあって、ここでもシャンパンが振舞われた。メインのプロコフィエフもオケのアンサンブル能力を遺憾なく発揮した名演奏。バレエ音楽「ロメオとジュリエット」は自分でも演奏そしたことがあるのでその難しさは理解している。帰国したらユーリー・テミルカーノフのCD買ってみたい。(下の会場内の写真撮影は会場スタッフの方の許可を頂きました。)
 
  
 
最後の「ターボルトの死」が終わると歓喜の拍手が鳴り止まず何回カーテンコールがあっただろうか。ノーベル賞というお祭り気分もあるだろうが、本当にいい演奏に大満足。終演後楽屋口で待ってたら、アルゲリッチとテミルカーノフがそれぞれサインと写真撮影に気軽に応じてくれた。もっとたくさんの人だかりができているだろうと思ったら、20年前からテミルカーノフの追っかけやってるという現地のオバちゃんと私だけ。そのオバちゃんがバッチリ撮ってくれたのが↓の写真。
 
  
 
 
 

北欧の街にて・・・

 
久々の海外出張は北欧のストックホルム。こちらでノーベル賞記念のカンファレンスがあり参加した。成田からアムステルダムで乗り継ぎで5時間待ち。空港の中は整備されいるし食事も美味い。空港ゲート内にあるちょっとオシャレなシャンパン・パーで一休み。その隣りはスィーツのお店。このあたり米国の大雑把さと大違い。
 
 
 
 
スウェーデンで馴染みがあるのが、IKEAの家具、自動車のボルボ、一世を風靡したABBA、そしてファッション界ではH&Mだろうか。ガンムラ・スタンと呼ばれる旧市街には石造りの国会議事堂が重厚な佇まいを見せ、対岸にはノーベル賞受賞パーティーが開かれる市庁舎が見える。
 
 
 
旧市街からゆっくりと散歩すると王立オペラ劇場がある。バロック形式の壮大な建物の内装はゴージャス。そこからさらに北に歩くとストックホルム・コンサートハウス。ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地だ。かつてはフルトヴェングラー、トスカニーニらの巨匠も振った伝統あるオケだ。ノーベル賞記念コンサートに毎年出演していることでも有名。今年はマルタ・アルゲリッチが出演することもあり大きな垂れ幕が掛かっていた。
 
 
 
 
さあて、旅のお楽しみは食事。ランチは1908年創業の老舗レストラン「クヴァルネン」というスウェーデン料理のお店へ。英語のメニューもなくガイドブック片手にピュッティパンナを注文。サラダとパンは食べ放題。ウーン、肉とポテトの炒め物みたいなものだが、途中で飽きてくる。
 
 
 
夜は会社のメンバー大勢で古風なレストランヘ。ハム、スモークサーモン、ミートボールやニシン酢漬けを自分でお皿に盛りつけて。でも味付けはもうひとつ・・・僕はスウェーデン料理だけでは生きてゆけないかも。。。
 

 
 
地元料理に飽きて日本からご一緒しているお客様と和食ランチ。現地では日本食、特に寿司が人気だとか。新鮮なサーモンのにぎり寿司は日本だとそんなに感動しないのに、艶々のサーモンを口に放り込むとホッとする。やはり日本人なのだぁ。。。