人生を豊かにする音楽・居酒屋・旅にまつわる気ままなブログ

12月, 2010 のアーカイブ

年の瀬上野ぶらり途中下車の旅

今年の大晦日は上野の東京文化会館でロリン・マゼールの指揮によるベートーヴェン全交響曲連続演奏会に行く予定だ。八十歳の巨匠マゼールが第一番から第九番まで一晩でどんな演奏を聴かせてくれるか楽しみだ。また慶応義塾大学の村井純先生のチームがUstream3Dインターネット同時配信するプロジェクトを当日行うとのことでこれも興味深い。オケはコンマスの篠崎史紀さんをはじめとするN響メンバーが中心で、クラリネットには今年N響を定年退団された横川晴児さんも出演している。

その横川さんにお願いして東京文化会館でのリハーサルの模様を見学させていただいた。その日は第5番「運命」のリハーサルで3時間。しっかりスコアを片手にホールの座席で見学。まずマゼールのリハーサルの手際よさにびっくり。第一楽章は冒頭のダ、ダ、ダ、ダーンからではなく6小節目から始めて何度か繰り返しオケにテンポを覚えさせる。英語のダンディーな声で指示が飛ぶ。これだけの超一流メンバーなのでマゼールの要求にすぐ反応し、その音の変化の様を目撃できて勉強になった。楽譜は新ブライトコフ版を基調にしながらマゼール自身で手を加えパート譜全部を持ち込みというスペシャルバージョン。「運命」をこんなに新鮮に感じたことはない。これなら大晦日の本番が楽しみである。

午前のリハーサルを終えそこから4時間休憩。マゼールの体力を考えてのスケジューリングらしい。この休憩時間に作曲家であり今回の総合プロデューサーでもある三枝成彰さんが横川さんご夫妻と私を上野探検(?)に誘ってくださった。いったいどこに行くのだろうと思ったら・・・

                                       まずは文化会館から歩いて10分くらいのところにある戦争で使われたホンモノの銃器を販売しているシカゴレジメンタルスを訪問。もちろん輸入前に発射機能を排除する加工を海外で施し警察や税関の検査に合格して装飾品として正規に輸入されたもの。行くまではなんかオタクっぽい暗いイメージがあったのだが、新装した店内はリッチなムードで装飾品としての価値は高いらしい。でもどんな人が買うんだろう・・・左の写真のような固定式のデッカイ兵器もあって三枝さんと記念撮影。いやいや、いいモノ見せてもらった。ちなみに場所がわからなくなり近くの交番でお店を聞いたのだがお巡りさんたちもこの店のファンだということが分かった。

次にランチ、上野はトンカツ発祥の地ということで、三枝さん行きつけの「本家ぽん多」に連れて行ったいただいた。蛤フライ、牡蠣フライ、タンシチュー、そしてトンカツ。どれも美味。下町の洋食屋さんの雰囲気が残るお店で端正なお料理に大満足!

お腹一杯になった後はデザート。これも三枝さんおススメの和菓子舗うさぎや のどら焼き。店の外まで行列ができるお店。出来立てを包装するのでまだほんわか温かいどら焼きはフワフワの生地とほどよい甘さのアンコが絶品! 来年は兎年なのでご贈答にもいいかも。

最後はアメ横の雑踏を横目で見ながらJR上野駅まで戻り近くの喫茶店でコーヒーを啜る。三枝さんからオペラ製作の秘話をじっくり伺い、大好きだという居酒屋巡りの名店を数々ご紹介いただいた。あっと言う間の4時間。まさにTV番組「ぶらり途中下車の旅」のようなひと時を過ごした感じ。上野が好きになりました。三枝さん、いろいろとご紹介くださり本当にありがとうございました。

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レストラン ミッシェルナカジマ

クリスマスの土曜日の夜に久し振りに家族全員で食事に出かけた。行ったのは鎌倉にあるレストラン ミッシェルナカジマ。家内が友人とよくランチをしていたお店らしいのだが、先日のミシュランガイド2011東京・横浜・鎌倉編でひとつ星を獲得してから超人気となり予約も取りづらくなったらしい。高校生の息子はフレンチなんて性に合わないとグチり、娘は彼氏とのデートの予行演習だとウキウキ。横浜の自宅から車を走らせること30分。

こじんまりとしたお店の中は予約のうちの家族のテーブルを除いて既に満席。この日のクリスマス・ディナーのコースはボリュームたっぷり。ミュンヘン日本国総領事館公邸料理人としても活躍したオーナーシェフの中島秀之さんのお料理は鎌倉野菜や湘南の魚介類、そして吟味した直輸入の肉のうま味を引き出す料理への愛情とおもてなしの心から生まれた作品。家内は運転なのでお酒はなしで、娘と二人でしっかりめのシャンパン1本(実は1本で足りずあとはグラスで・・・)注文したっぷりと2時間半楽しんだ。

素敵なフレンチ・レストランでの家族団欒で忙しい仕事の疲れもリフレッシュ。でも、ちょっと待てよ・・・親父は普段忙しい仕事の合間にコンピニ弁当かきこんでるのに、妻は優雅にミシュランひとつ星でランチかいなぁ・・・なんかおかしくない?

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NHK交響楽団第九演奏会

師走・・・「第九」の似合う時期となった。昨年に引き続き、仕事でお世話になっているT大学のA教授に誘われてNHK交響楽団の「第九」公演にNHKホールに出かけた。今年はドイツ・バッハの権威、ヘルムート・リリングの指揮。N響初登場で、日本で使い古された(?)「第九」作品をどう聴かせてくれるか楽しみだった。

第1楽章はヴァイオリンとチェロの6連符がモヤモヤせずにはっきり&くっきり6つ聴こえるじゃん。これだけでも期待出来るぞ・・・その後も弦セクションに微妙なダイナミクスの変化をつけている点がバッハの大家らしい。第2楽章ではこんなにしっかりと4つ振りをしていたのが素人っぽい。テンポが中途半端で、うーん個人的にヤキモキしてしまったが。明らかに新ベーレンライター版を用いた演奏だと理解したが、25日の演奏ではティンパニが叩き間違えるアクシデントがあった。 昨年のクルト・マズアの指揮では第3楽章を頭からやり直したり、今年も初日はレチタティーボでチェロとコントラバスが空中分解しそうだったとの書き込みもたくさんあり、「第九」が体に染み付いている日本人の気持ちの甘さが出ているのか、リハーサル不足なのか。エピソードには事欠かない。終楽章の4人のソリストは圧巻だった。リリングの人選だろう。昨年と比較にならない4人の見事なアンサンブルはこの日の白眉。今となっては聴かれることが少なくなったベートーヴェン解釈だと思う。終演後ご一緒したA先生が「往年のカール・ベームを思い出したよ。」とおっしゃっていた。何となく分かる気がする・・・

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